2016蟹座新月☆より知的に賢く、それでいて全体と共生する感性も持ち合わせて | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

2016年7月4日20:00に蟹座の新月です

夏至からの流れを引き継いで、わたしたちの可能性がどんどん開花していく時期です。

新しい道、未知の可能性、内に宿る光……。

2016夏至☆しなやかに受け流し、どこででも生き抜くしたたかさ
http://ameblo.jp/light-side/entry-12171040349.html


月明かりのない初夏の宵、異界の扉が音もなく静かにひらく冥王星の夜。

目に見えるものと、見えないもの。

この世の現実を形作っているものと、それを背後で支えているもの。

そこに【ない】ことで、【ある】ものを存在させているもの。

わたしたちがここまで生き抜いてくるために、切り捨てられていった数多の可能性。

こちら側とあちら側が気づかないところでそっとつながり、秘めやかに邂逅する、冥王星の新月です。



■日常に意志をもたらす

わたしたちはその内側に[より良くなりたい]という思いを抱えて生きています。

より良い人間になりたい、より良い暮らしをしたい、しあわせになりたい、家族や友達がうまくいくといい、このまま変わらず安定した暮らしを続けていきたい……。

そういった思いが日々の営みをすこしずつ進化させて、わたしたちはここまでやってきました。

そして、それでもなお、わたしたちは尽きることなく、より良い現実を求めて、日々学び、改善し、生活を営んでいます。


今回の蟹座の新月は6ハウスにあり、わたしたちが日常を小さなところから調整し、改良することで、より心地よくなることが描かれています。

繊細な感性を使って、細やかに心地よさを工夫する。
これは日本人の得意とするところだといえるでしょう。

母音言語を話す民族は自然霊の力を読み解くことができるので、わたしたちはおのずと八百万の神々をあらゆる自然と万物に見出し、そこと共存することができます。

綿々と受け継がれてきた知恵や文化のなかに、暮らしやすさの知恵と工夫を見出し、いまの時代に合わせて、必要なものとそうでないものを分けて、取り入れていくこと。

一見、非合理的に思えるものの在り方のなかに、心が歓ぶようなものが隠されているかも知れません。

漫然と日々を営むのではなく、その在り方に、形に、おこないに、どのような意志をもたらすのか、ということを意識して過ごしたい時期です。


わたしたちには、まだまだより良くなれる可能性が存分に備わっています。

しかし、わたしたちの内側には[意志の願望]と[身体の欲望]とがあって、このふたつの欲求は常に相反しています。

がんばれば結果が出るとわかっているのに、やる気が出なくてサボってしまったり。

我慢すれば成果が出ると頭ではわかるのに、つい「ちょっとだけ」と気をゆるしてしまったり。

良くないことだと思っているのに、ずるずるとやめることができなかったり。

わたしたちの内側で相反しているそれは、それぞれ異なる「より良いこと」を持っているのでしょう。

がんばりたい意志に対して、のんびりしたい欲望。

結果を出したい意志に対して、ゆっくりしたい欲望。

やめたい意志に対して、楽しく満たされたい欲望。


人間だけが持っている霊的な意志の力で、より動物的な欲望を上手に扱うことが、わたしたちにとっての進化です。

本能的で感情的な欲望を抑えて、意志の望む結果を手に入れたとき、それがどんなに小さなことであったとしても、それを自分で成し遂げたという達成感と自信と深い歓びとを感じるでしょう。

また、その体験を繰り返すことによって、わたしたちは他者を押しのけて、自分だけが勝ち取りたいという欲望を超越することができます。

多くの人が欲望を超越して、意志の力で立つことによって、わたしたちに共存共栄の道がひらかれていくのでしょう。



■より知的で賢く、それでいて全体と共生する感性も持ち合わせて

目に見える、いまここの現実を創り出しているものは、目には見えない意志や感情によって支えられた日々のおこないです。

【それをどのように、おこなっているか】

一見同じような行動であっても、その人の内側に宿る意図によって、結果や形は変わるもの。

そしてわたしたちは、そこに宿るものを読み解くことができます。

人のおこないやふるまいに心を感じ、作られたもののなかに意志を感じ、自然のなかに生命の息遣いを感じます。

その、目では見えないものを読み解く感受性は、畏敬の念によって高まるといわれます。

世界にあるあらゆるものを、または自分と関わる人やモノやおこないを、ありがたく、もったいないという畏敬の念で受け取ること。

それがわたしたちの精神性を進化させるカギとなります。


ところが物質世界で生きているわたしたちは、ついそれらを「ありがたい」と思うより先に、分析してジャッジしたり、こんなものかと評価をくだしたり、良い悪いと考えてしまったりすることがあるでしょう。

わたしたちの物質生活の営みは、いまあるモノやおこないを分析管理し、その在り様を否定することによって、より改良がなされ、進化してきました。

過去の否定の積み重ねで、暮らしや在り方はより豊かになってきたのです。

あらゆるものを分析し、正しいか否かジャッジすることは、わたしたちの思考をより賢く進化させてきましたが、それとは相反するように、畏敬の念を失わせていきました。

それはすなわち、わたしたちが全体の一部であり、つながっていて、それゆえに全員で共生していくのだという意識を失わせて、競争や格差を増長させます。


だけれどもいま、失われていったつながりを取り戻し、しかし進化する知性も同時に持ち続けるという、ハイブリッドな在り方を今回の新月が提唱しています。

より知的に賢く。それでいて、全体や自然と共生する感受性も持ち合わせて。


知性と感性。このふたつを使って、目で見える現実の豊かな世界と、目には見えない精神の世界とを行きつ戻りつしながら、日々の営みを、人生を、一歩ずつ進化させていくときです。

わたしたちの心に宿る、そして、そこかしこにあふれている愛の力が、そのふたつを結びつけるカギとなるでしょう。

心と身体と知性とを、霊的な意志の力と、過去からもたらされた恩恵と愛を使って育んでいく、冥王星の新月です。