
わたしたちは自分が何者であるのか、自分ひとりでは知ることができません。
自分が何者なのかわかるためには他者が必要で、人から[見られていること]によって、はじめて、自分という存在が浮き彫りになります。
自分では気づかない側面を他者がおしえてくれる。
自分を語り、見せることによって、他者がわたしの鏡となる。
そしてまた、わたしたちも、誰かの鏡となり、相手を[見て]いるのでしょう。
わたしたちの内側深くにあるものが、目撃されることによって、輪郭を描き、息吹き、目醒めていく……そんな再誕生を予感させる蠍座の新月です。
いま現在、わたしたちは大きなパラダイムの変革の真っ只中にいます。
それはあまりにも大きく、深い流れなので、ともすると、気づかずに過ぎてしまい、あとになってから「ずいぶんかつてと違う」と気がつくこともあるでしょう。
でも、全身を研ぎ澄ませてみると、なにかがいままでとは違っているような、吹く風がかつてとは異なっているような兆しを感じられるはずです。
8月に木星が乙女座に入り、秋分を経て、地上においてわたしたちが感受する光の絶対量がどんどん増してきています。
2015秋分☆世界に光を増やすということ
http://ameblo.jp/light-side/entry-12075400825.html
わたしたちの内側で感受する光の質量が増えると、それは肉体の細胞活動を活性化させるため、どんどん意識レベルでの感受性が高まっていき、いままでとらえられなかった領域の情報がキャッチできるようになったり、肉体感覚がより繊細になったりしていきます。
その変化に肉体が疲れやすくなったり、眠くなったり、落ち着かなさを解消するために食べたくなったりすることがあるかも知れませんが、意識的に肉体のレベルにおいても浄化を繰り返すことで、むしろ以前より快適で過ごしやすく、軽やかな身体を手に入れることができるでしょう。
乙女座の木星期は、肉体レベル、現実レベルでの調整と管理が過ごしやすさのコツといえます

また、この流れによって、わたしたちの知覚領域も以前よりずっと深く、遠くまで及ぶようになってきています。
前はむずかしいと感じていたことも、いまなら理解できるということがあるでしょう。
わたしたちはより深く、自分について知ること、より遠くまで見通すことができるようになっています。
いま、この水瓶座の時代の入り口で、わたしたちに起こっていることは[魂の目醒め]であり、それにともなって、他者とは異なる自分だけのオリジナルな生き方を構築することです。
乙女座木星イングレス☆魂の本質に回帰する
http://ameblo.jp/light-side/entry-12059984439.html
光の感受量が増えることによって、知覚領域が広がっているいま、わたしたちはより霊的なレベルでの自分自身を掘り下げて、目醒めさせることができるでしょう。
わたしたちの人生は、自分自身の内側に自己を構築していき、それを外側で表現することを繰り返す旅路です。
作家になりたいと志したら、本を読み、言葉を学び、表現を繰り返し、内側に作家としての人格を築き上げることによって、それが外側の世界に表れてきます。
サッカー選手になると決めたら、身体を鍛え、テクニックを磨き、チームワークを学び、内側にプレイヤーとしての人格を築き上げることになるでしょう。
わたしたちの内側には、粘土の素地のように、未分化の可能性が手つかずのまま、大量に眠っています。
わたしたちの旅路とは、それをいかに使って、魂の望む在り方を創り出すことができるのか、という道程なのかも知れません。
いま、わたしたちはより深く自分を意識することができるため、新しい自分の資質の輪郭を彫り出せるときです。
そのためには自分の内側ある霊的なビジョンを語り、他者に認識してもらうことが、もっとも近道となるでしょう。
わたしたちは内側にある、あいまいな[それ]を語るほどに、その正体を明らかにすることができます。
そのとき、客体となる他者はそれに意見する必要も、口をはさむ必要もありません。
ただ、そこにいて、見ているだけで、それは次第に輪郭を帯び、熱を持ち、呼び醒まされていきます。
わたしたちはそれが起こることを、ただ目撃するだけでいいのでしょう。
アファメーションとは、宣言することによって、そうである自分が呼び醒まされる行為です。
内側に[その自分]が構築されることで、実際に外の世界でも、その影響がもたらされていきます。
この[内にあるものが、外に表れる]の関係を理解して、使いこなすことが、より豊かな創造をおこなうカギといえるかも知れません。
わたしたちの内側にある霊的な世界。
その力が自分のなかに彫像を彫り進めるほどに、外側の現実的な世界において、その人だけのオリジナルな生き方が立ち昇ります。
自分のなかから湧き上がる思いを語り、それが他者から目撃されることによって、輪郭があらわになる。
そのきらめきを逃さないように、浮かび上がったかたちをなぞり、内側で深く、彫り進める。
彫刻家が木の内から仏を取り出すように、石膏から神を取り上げるように。
[わたし]の本質が立ち昇る。
それは気の遠くなるような、キリで穴を穿つような、集中と根気を要するクリエイティブな作業で……しかし、わたしたちの霊的な目的を達成させるために必要なこの作業を、蠍の時期に進めることができるのでしょう。
そうやって彫り出された[わたし]の生き方が、世界に発生して、他者に影響を及ぼす。
わたしたちはたがいに学びあい、刺激しあい、またそれらを目撃することによって、自分の内をより深く彫り上げる決意が高まるのでしょう。
水瓶座時代の、魂の個性でつながりあう世界とは、そういうものではないのでしょうか。