coyote edwardski
"コヨーテエドワードスキー" 8年程前に自分の音楽をリリースするのにいい名前はないかと探していたところ、ファッション誌の仕事をしていた友人がコラムを書くのに使っていた名前を譲ってもらった。どことなく国籍不明な臭いのするその名前は、イメージしていた"いろんな国の音楽をつなぎ合わせた音"という雰囲気にぴったりでした。その後、バンド編成となり"パリ・ロンドンのファッションカルチャー "、"Simply because"などをリリース。個人の名義に戻ってからは、長い間ほったらかしになっていました。
その"コヨーテエドワードスキー"のアルバムが完成間近。自分の分身でもあるキャラクターの久しぶりの新作という事で心踊ってます。
ミニマム
時間が空いたので、原美術館のコレクション展示へ。何度見てもこの窓と階段は素敵です。展示の方はというと、下の写真、ツァオ フェイの"RMB City : セカンドライフでの都市計画"心地良いエレクトロニカサウンドとともに小さい中国を散歩するような6分のCG。とってもポップでした。
やなぎみわさんの"案内嬢の部屋 1F"、アイ・ウェイウェイの"毛像組 1"や、写真にはないのですが、ウィリアム J オブライエンの"無題"、アシュレイ ビッカートン の刺繍の作品も好きな感じでした。やなぎみわさんの写真は数十名のバスガイド風の服を着た女の人が写っているシリーズの作品で、その世界観は独特。制服の女の人がたくさん写っていたらサブカルっぽい雰囲気になりそうなものの、全くそういうイメージを感じさせない重みのある写真でした。
アイ・ウェイウェイのアクリル絵の具を使った作品は下の写真ではわかりずらいのですが、細かい部分の色使いが素敵でした。アイ・ウェイウェイというと、今、森美術館で展示をしているような立体、写真、ビデオ、インスタレーションや建築のイメージが強いのですが、絵画は特に好みかもしれません。
ネオ・ジオと呼ばれる幾何学模様を使ったミニマムアートを展開するアシュレイ ビッカートン。 幾何学模様のデザイン、色、刺繍した質感は単純に好みだったのですが、ネオ・ジオのもう一つの側面の資本主義や大量消費などへの批判的な要素はよくわからず。額縁に埋め込まれていた中国の小銭らしいものが唯一それらしい雰囲気なのですが、、ミニマムは難しい。けど、それをあれこれ想像するのも楽しかったりしたりして。
盆
お盆という事でお墓参りをしに新潟へ。わが家のお墓は山の中の傾いた急な階段を昇った先にあります。竹や森に囲まれたお墓の周りは、今年の長雨の影響で緑やオレンジの苔がむし、例年になくカラフルでした。ご先祖さまへのお参りを済ませ、あまりの暑さにちょっと寄り道。小さい頃、祖父の家に行くと食べていたアイス屋さん"谷信"。久しぶりに行くと、なんだか小さかった頃にタイムスリップしたような気分になりました。懐かしの味と言いたいところですが、20年近く前のアイスの味はさすがに覚えてなく、こんな味だったかもなーという感じでしたが、とても美味しくいただきました。
せっかく家族で出掛けたので足を延ばし、川口にある温泉へ。国道17号線、道の駅もポツポツとしかない山の中に何十本ものキャンドルを点けている店を発見。あまりのキレイさと、こんな山奥にという不釣り合いさに誘われるがまま立ち寄りました。中は壁一面のキャンドルとモロッコやネパールから集めてきた生地や石。聞けば中越地震の復興イベントを行ったことをきっかけに、震源地に近いこの場所にお店を出したとの事でした。毎年開催されるそのイベント、今年も10月23日24日25日にDachamboやGOMA & Jungle Rhythm Section、Ree.K、MASA、などが出演し"SONG OF THE EARTH 2009 Kawaguchi Rhythm Jam"として行われるらしいです。
温泉からあがり、まったりとしていると、地元のおじさんが話に参加してきた。さっきマムシを素手で捕まえたから見せてやると言うので、近くに止めてあるおじさんの軽トラへ。ビンに入った2匹のマムシを見ながらマムシの捕まえ方のレクチャーを受けました。捕まえる機会はたぶんないのだけど、、、祖母にその話をすると水につけて泥を吐かせてマムシ酒にすると1万円くらいで売れるとのこと。物知りな祖母だけど、まさかそんな事まで知ってるとは。
次の日、その祖母も連れて鮎のヤナ場へ。6月くらいが旬という事で、そんなに沢山はかかっていなかったけどしっかりゲットしました。男山漁場、なかなかイカした名前です。
たけむら千夏 『2つのふし穴』
マークボズウィックツアーを一時中断に追い込んだのが、たけむら千夏さんの4年ぶりの個展 『2つのふし穴』展。京都造形芸術大学出身で、第24回写真新世紀において荒木経惟さん選の優秀賞に選ばれるなど数多くの賞を受賞している彼女の写真は一言では言い表せないくらいバラエティーに富んでいます。
展示を見はじめて、まず色の鮮やかさや被写体の妙さに目が行って、でもしばらく見てると写真によって違ういろんなイメージが見えてくる。あったかいものだったり、エキセントリックなものだったり、爆笑だったり、それをあれこれ想像すればするほど楽しい。だからまた最初の写真に戻って見はじめて、気がついたらギャラリーを何周もまわってました。
上の写真とは違うのですが、大きく引き伸ばされたおばあちゃんの写真が庭に干してある作品が好きと、たけむらさん本人と話していたところ、写ってる自分のおばあちゃんの可愛さから、干すことになってしまった事情までいろいろと話してくれました。たくさんの背景がつまった写真は切り口が楽しく、独特で素敵でした。ぜひ、足を運んでみてください。
Mark Borthwick
マークボズウィックの"anna rose' if handed down" 展を見にNADiffに行ってきました。東麻布のGALLERY SIDE2での展示と、青山のBOOK246のインスタレーションも同時に開催しているので一気に見に行こうと計画していたのですが、NADiff2階で展示していた、たけむら千夏さんの『2つのふし穴』展もとても楽しく、マークボズウィックツアーの続きは明日に持ち越しにすることにしました。
ファッションフォトグラファーとして90年代から00年代を疾走してきたマークボズウィックは、i-Dや、イタリア版ヴォーグ、パープル、ハーパース・バザールなどで活躍し、ギャラリーでの作品の展示は勿論、東京やパリなどで写真集も多数出版されています。ステージフォトなど広告イメージに沿ったものを撮るというそれまでの常識を覆し、現代美術や環境問題、建築デザインなど様々な要素も盛り込んだ「日常」として撮られた彼の写真は、イメージがより感覚的にスッと入ってくる感じが好みです。
フジロック
新潟県苗場の山の中で今年も開催された、FUJI ROCK FESTIVAL '09に行ってきました。東京と気温はそんなに変わらないはずなのに、心地良い風が通り抜ける苗場はずっと涼しく感じました。ヒートアイランド現象は思った以上のパワーです。
日本でフェスというと、多くのアーティストが一同に出演するだけの場という印象があります。見たいアーティストを追ってステージからステージへ小走りで移動する。そんな観光地を巡る団体パック旅行みたいなせせこましさがあります。フジロックはというと、そういう類のフェスとは全く別もの。広大な森の中を歩いているとアーティストの演奏に出会うみたいな感覚でした。もちろん見たいアーティストは事前にピックアップしていたんですが、ライブに間に合わなくても、道に迷って辿りつけなくても、別にいいかって気分でした。自然を楽しむ事と音楽を楽しむ事がほとんどイコールな雰囲気の中で、川に入って遊ぼうが、音楽を聴きに行こうが、木陰で寝てようが、アート作品を探しに行こうが、とにかく自由に選べる感じが最高でした。
今年、新潟県妻有で開催されている"大地の芸術祭"もそうなんですが、自然やその土地の空気を取り込んだアートには、人間の作り出した物と自然の醸し出す普遍的なエネルギーが合わさった、何とも言えない心地よい雰囲気が感じられます。写真は、一緒に行ったDJ 7eのイベントでもライティングをやっている"SHINKILOW"の作品。森の中に吊るされたミラーボールを反射した光が木から木へと移動する様は、森の精霊にでも会ったかのような神秘的な雰囲気でした。
初日こそ見れなかったものの、2日目のこの日盛り上がったのは、"SOIL & PiMP SESSIONS" 大自然の中で見るSOILは、今まで見たSOILのライブの中で群を抜いてパワフルでした。会場内は、Agitatorの"社長"がステージ上から叫んでいた"Music has no border !!"が、まさにぴったりの一体感でした。"Radiohead"の曲をレゲエアレンジで鳴らす"EASY STAR ALL-STARS"も良かったです。夜空に響くレゲエ版"Paranoid Android"は、ジャンルも人種も自然も混ぜ合わせた味わった事のない空気感を感じました。そして、メインステージでは今年5月に亡くなった忌野清志郎さんのトリビュートバンド"忌野清志郎 スペシャル・メッセージ・オーケストラ
NICE MIDDLE with New Blue Day Horns"が。FUJI ROCK FESTIVAL '05 出演時の映像に"NICE MIDDLE"が合わせてプレイした"JUMP"は、空からロックスター忌野清志郎が帰還し、そこのステージで歌ってるかのような、とにかく涙もののステージでした。
今回、自分にとってベストパフォーマンスだったのは、なんといっても"Räfven"と"Dick El Demasiado" スウェーデン出身のフォーク・ロック/スウィング・バンドの"Räfven"は、ブラス、ヴァイオリン、アコーディオン、パーカッションを含む8人組で、北欧トラッドや東欧のクレズマー音楽を昇華した無国籍フォークサウンドのメランコリックさに強烈なスイング感を足したようなかっこいいバンドでした。森の中の小さな小屋でプレイしていたのですが、溢れんばかりの人と盛り上がりで足元の木製の散策路は崩壊寸前でした。"Dick El Demasiado"は、オランダ出身のデジタル・クンビアのオリジネイターで、オランダでメディアアーティストとして名を成したのち、アルゼンチンに渡ってデジタルクンビアを生み出しました。広い会場の一番端の見世物小屋のようなステージに、サポートの"Oorutaichi"と共に登場した"Dick El Demasiado"は、とにかく楽しそうでした。音楽は楽しむもんだと言わんばかりに音に合わせて体を揺らしたり、おかしな動きを見せたり、自分たちも含めはじめは座って聴いてた大半の客もライブ中盤には笑顔でみんなで踊ってました。こんなに音楽を楽しんだのはいつぶりだろう。ライブ後、この日別のステージでプレイしてた"ALTS"さんと「踊らされた」と話してました。音楽の原点に立ち返ったような最高の時間でした。
道を聞いた人も、スタッフも、たまたましゃべった隣の人も、みんなピースフルでいい人だったし、ゴミは一人も捨てないし、驚くほどきれいに分別されているし、世界で一番クリーンなフェスと言われているのもわかる気がします。ディズニーランドも確かにクリーンです、ゴミはほうきとちりとりを持った係の人がすぐさま回収します。フジロックにはほうきとちりとりを持った人はいません。理由は、捨てる気になんとなくならないから。人の手で作ったディズニーランドと違って、自然にちょっとお邪魔して楽しませてもらってます、っていう雰囲気がどことなくあるからなのでしょうか。そんな気がしました。
自然と音楽にたくさんのエネルギーをもらった2日間でした。
代官山と小さなモデル
きめが細かくて、ふかふかで、つい大量買いをして冷凍庫に保管してしまうという食パンの話を友人に聞き、さっそく買いに行きました。代官山"RISTORANTE ASO"の隣の"Lotus"。パンを切ってもらっている間に写真を撮っていると、小さな女の子が勝手にフレームインして居座ってしまった。居座り具合が可愛かったのでそのままシャッターをきりました。
その足で、向かいのHILLSIDEにある輸入食材の店"PANTRY"へ。夏に向けてどうしても食べたくなるのがアジア料理。その味には欠かせないナンプラーを切らしていたので一本。あと、これも友人おすすめのブルターニュ産GUERANDEの塩、いつも必ず買ってしまうガラナを6本、総菜のレンズ豆のサラダ、などを買って、お気に入りの買い食いゾーンへ。ただテーブルとイスが置いてあるだけなのですが、長居をしてここで閉店まで喋ってしまうこともちらほら。いくつになっても買い食いは楽しい。レンズ豆のサラダは、程よい酸味が夏の暑さにぴったりでした。
で、この日は髪を切りに行く予定にしていたので、長居もしていられず移動。歩いて5分程のところにある"STRAMA"へ。久し振りだったのでいろいろと話込んで、気がついたら切り終わっていました。ざっくりとしたイメージしか伝えないのに思っていた以上の仕上がりで、いつも大満足で帰ります。ありがとうございます。
その後、古着の店"RUMHOLE"や、アンティーク家具の店"equipee"など、周辺のよく行くお店を覗きつつ、植物を買いに駒沢の"PANCOW/botany"へ。植物を買いに来たはずなのに、なぜか床置きの扇風機を買って帰って来ました。冷房の方が涼しいけど、扇風機の方が心地良くて大活躍しています。
まるい木
先日、家のハードディスクに録りためてあった、NHKとフランスのEx Nihilo/Europe Images International が共同製作した"探検!進化の木~人の起源に迫る~"というドキュメントを見ました。探検!と書いてあるように、一応子供向けのこの番組、見てビックリ。内容は骨太でした。
生物がどのように分類されるのかという事を探る事で人の起源に迫るという内容でしたが、いかにもフランスらしいポップな絵とユーモア溢れる言い回しで楽しく見ました。生物の進化の過程は、今では絶滅してしまったLUCA(ルカ)と呼ばれる原始生物を中心に球状に枝分かれする系統樹で描かれるのが現在の主流であるらしいです。ダーウィンの描いた普通の木の形をした系統樹ではなく、上のCGのようにまるい木で描くことで、ヒトが系統樹のてっぺんに来ない。
ヒトは生物の中で最も思考が複雑であり、最も進化した生物であると考えてしまいがちですが、それは進化の結果の1つの特徴にすぎません。増殖率という面ではバクテリアの足元にも及ばないわけで、どの生物がより優れていて、木のてっぺんに描かれるのかという話はナンセンスだというわけです。
特別な暮らしをしているように思えるヒトも、ただその特徴に基づいた暮らしをしているだけで、数百万種の他の生物と同じように自然に属しているだけの存在であるということを再認識したような気がします。



































