はじめに
先日のブログで整理してみた老後の不安要素8つ。改めて書き出してみると
- 子供の教育費が足りるか
- 住宅ローンは返せるか
- 年金生活でお金は回るのか(足りるのか)
- 介護費は足りるのか
- 医療費は足りるのか
- 葬式代は足りるのか
- 相続税は払えるのか
- 配偶者が亡くなったあとの生活は足りるのか
でした。
上記のブログにも書きましたが、1.の教育費や2.の住宅ローンの確保は優先度が高く、議論の余地はないと思います。
8.の配偶者が亡くなったときについてはこちらのブログで記したので、ここでは7.の相続税を記していきたいと思っています。
相続財産に現預金があることがポイント
相続関係の良さそうな記事や動画を見ると、相続では争族にならないことが最も重要という方が多い印象です。逆に素人といっては怒られますが、こたつ記事っぽいのは相続税の不安を語る方が多い印象です。
相続税について、私の考えを記すと
- 相続税は相続が先にあって、付随して発生するもの。
- 相続税は相続財産以上には取られることはない。
- 亡くなってしまえば、相続税対策はできない(ので節税は諦めるべき)。
- 普段の生活ベースだと相続税はそれほどかからないかも。
- まずは相続財産を、できる限り納得のいく形でどう分けるかが重要
- 相続税の不安は多くの場合、現金が少なくて分割できない財産が多い場合に現実化する。現金さえあれば多くの不安は解決できる。
になります。
どこからお話ししましょうか。
まず我が家でいくと、相続税がかかるかかからないかぐらいの資産額、つまり相続財産になり得る金額です。私の甲斐性がないもので。かかっても何十万円単位だと思います。この金額であれば、現預金で十分にまかなえます。
相続税が不安な方は、財産目録を作って、仮に今なくなった場合の相続税額をラフでいいので計算してみることをおすすめします。相続の方針が決まっていればその割合や分割で、きまってなければとりあえず法定相続割合で良いかと思います。相続税の総額は分割方法にこだわらず法定相続割合で計算されるからです。
その上で出てきた相続税の金額が、現預金だったり、国債や投資信託、株券など現金化できる相続財産を下回っていればまずは合格です。さらに相続税を支払った上で残った財産が相続人に(1)できれば法定割合に近い形で、(2)それが無理なら遺留分を侵害しない形で、分割できれば完璧です。不動産や貴重品は分割できないので、相続人が複数で、不動産が1つしかない場合などは(2)も満足できない可能性が高くなります。この場合、法律の改正によって遺言を遺したとしても遺留分は現金で支払う必要が出てきましたので、さらに現金化できる資産が大事になってきます。
現金化できない資産、例えば単一の不動産が創造財産の過半を占めると、売却して現金化する必要が高くなりがちです。そうすると、住むところはどうするか、から始まり、どこにいくらでいつ売るかなどで相続人間の調整や軋轢が生まれてきます。
インフレに対抗できないとか、いろいろな考えはあることは承知で書きますが、現金で全て遺してもらえるとおそらく相続人は全てハッピーで終わると思われます。
相続税には軽減規定もいくつかある。
相続の要は、相続税ではなく、分割方法を含む(本来の)相続だと思います。
相続するのか、しないのか。するとすれば、どう分けるのか。
借金があって相続となった場合は、相続放棄を選択する方も多いと思います。同順位の方全てが相続放棄をすると、次順位の方に相続権が移ります。例えば亡くなった方の上の代(直系尊属・第2順位)はすでに亡くなっていて、子供が全て相続放棄すると第3順位の亡くなった方の兄弟姉妹(子供からすると叔父叔母)に相続権が移ります。叔父叔母が亡くなっているとその子(従兄弟)に相続権が代襲されます。
借金があるばあい、それを意図せず背負う方が出てくる可能性があります。借金がある場合、親戚関係もギスギスしていることも多いとは思いますが、相続放棄によってさらに燃料投下する可能性もあり、確かに金銭面では相続放棄で難を逃れることにはなるのですが、違う難がふりかかる可能性があることには注意が必要かと思います。
そういうことまで配慮をせずに単純に相続放棄を考えている方もいるようです。(過去に相談を受けたことがあります)
なお、借金が多い場合に死後破産のように処理して、財産が残った場合のみを相続する方法(限定承認)もあります。
相続するなった場合、相続税には少なくとも3,600万円の基礎控除額があります。(3,000万円+600万円× 法定相続人の数)。
さらに配偶者が相続すると、配偶者の税額軽減があり、配偶者が取得した遺産が「1億6,000万円」または「配偶者の法定相続分相当額」のどちらか多い金額まで無税になります。
小規模宅地等の特例によって、一緒に住んでいる方が相続すると(他にも使える条件あり)、特に広い敷地でなければ土地代は8割引きで評価されます。
このように、商売や会社の役員の方を別にすれば、普通の会社員が築く財産はほとんど相続税がかからないのではないかと思うのです。(人によります) 相続税のかかる方は、例えば、宝くじに当たった、仮想通貨でもうけた、相続した財産があるというようなボーナスのある方が多いと思われます。
いずれにせよ、一度相続税を試算してみると相続税の金額の規模感、何十万か、何百万か、何千万かが解ると思います。