ここ3年の間に両親が亡くなり、兄弟も結婚して一人を除いて子供がいるので、今後相続人になる可能性は私の場合本当に低い状況です。

 両親の残した財産はほぼ0。父親は5桁、母親は7桁にようやく乗った程度でしたので、相続もほぼ関係なく、遺言書もありませんでした。

 一方、勉強しながら進めた相続の手続き中に、いくつか気づかされたことに遺言書に関することもあるので、ここでは遺言書を作った方がいいんだろうな。という状況を記してみたいと思います。

 

 

  相続人間の仲が悪い場合

 相続人が複数いる場合、相続手続きそのものでも、あるいは相続税の納付申告でも、相続人で協議や共同作業が必要になります。しかし、相続人間の仲が悪い場合は、作業が滞ったり、遺される相続人の精神的負担が大きくなることがあります。

 このような場合、遺言書を遺しておくことで、回避できる場合があります。

 

 ありがちなのは配偶者がいて、子供がいなくて、(1)配偶者と親、あるいは(2)配偶者と兄弟が遺産を分ける場合です。特に兄弟の仲が悪い場合や、兄弟が多い場合はもめたり、まとまりづらくなります。義親と嫁も関係が良くない場合が多いです。

 (1)の場合も、(2)の場合も、「配偶者にすべて相続する」旨の遺言書を記しておけば、親や兄弟との相続の分割協議は法的に不要になります。(法的にですが、話さないわけにはいかない場合もありそうですが)

 

 また(2)の場合は兄弟姉妹の遺留分はないので、遺産を請求されることもなくなります。

(1)の場合は遺留分(法定相続分1/3の1/2で、1/6)を請求される可能性がありますが、民法の改正によって現金で支払えばよくなり、土地の分割などをする必要はなくなりました。ですので、遺留分を払えるお金を用意して、配偶者に相続させれば良いわけです。

(ここでの本題とは外れますが、、このほかにも葬儀費用や相続税の納税資金は現金でおいておくのが良いと思います。)

 

 このお金は、死亡保障のある生命保険で用意することもできます。この場合、死亡保険金の受取人は配偶者を指定しておくことが肝要です。親や兄弟を保険受取人にした場合、保険金は相続の対象外なので、死亡保険金が払われたとしても、遺留分請求権はなくならないからです。親を死亡保険金の受取人とすると、死亡保険金を受け取った上で、さらに遺言書がなかった場合は遺産分割、遺言があったとしても遺留分を請求されることになります。

(蛇足ですが、保険金は相続財産の対象外ですが、”みなし相続財産”として相続税の対象となります。)

 

 

  相続人に未成年がいる場合

  相続人に未成年者がいる場合で、その親も相続人になる場合、特別代理人が必要になります。

 例えば夫が亡くなって妻と子が相続人になるような場合、妻が遺産をたくさんとると、子供の取り分がその分減りますから、両者は利益相反の関係になるわけです。この場合、親権を行使して遺された親が子供の代理人になって遺産分割をすることができなくなり、別に代理人を立てる必要が出てきます。

 この代理人ですが、特別代理人といい家庭裁判所に選任してもらう必要があります。

 手続きは、自分ですることもできますし、弁護士に頼むこともできるのですが、裁判所の手続きに普通の方は慣れていないので、回避したいと思う方も多いと思います。

 この場合、遺言書があって、その通りに分割するのであれば特別代理人の選任は不要になります。

 

 また特別代理人が選任された場合、特別代理人が相続人の利益を確保しなければいけない性質の方であることから、特別代理人が被代理人の法定相続分以下の相続を認めることはないので、遺産分割の自由度は相当毀損されます。

 

 子供ができたら、遺言書を遺すと言うのが大事になりそうです。なお遺言書は撤回も、変更もできるので、2人目が生まれたり、家族関係に変更がある場合はこちらの遺言書の対応も忘れずにお願いします。

  相続人に病人・高齢者がいる場合

 相続人に判断能力がない方がいる場合、あるいは判断能力がないとほかの相続人の異議が出てくる可能性がある場合も遺言を遺すべきだと思います。

 判断能力がいない方が相続人に含まれると成年後見を行う必要があり、成年後見を使うと費用が一生かかることがあります。(詳細は長くなるので、関連のサイトを探してみてください)

  被相続人の配偶者との間以外の子がいる場合

 養子がいる、あるいは前の配偶者との間に子供がいる場合も、感情的な認識の違いでもめやすいので遺言を遺すことをおすすめします。

  妾がいる場合

 妾さんだけでないですが、法定相続人以外に遺産を渡したい場合は、必ず遺言書が必要になります。

 ですが、可能なら生前に贈与した方が、税金の問題はありますが、遺族との間でもめる可能性は小さくなります。