『2年生存率０％を生き抜いて』
28歳で腎臓の希少がんに罹患。
22年前の発病当時、
一番の希望は生の体験談でした
生還記録の連載は終了し、
ここからは、
出会ってきたがんサバイバーを
紹介していきます
杉浦貴之・生還記録はこちら
はじめに
出会ったがんサバイバーや、
発行する『Messenger』に
登場してくれた方を紹介しています。
強烈に印象に残っている方の１人、
胆のうがん、余命1年から8年目の
愛知県在住の石川利広さんを紹介します。
（表紙が石川さん）
石川さん（以下ロペさん）は、
2015年2月、胆のうがんで
余命１年の宣告を受けます。
早々と終活を始めますが、
どうしても叶えたい夢があり、
夢を叶えるその日に元気でいるため、
ホノルルマラソン参加を決意。
その復活ロードです。
ロペさん自身の手記です。
2015年２月末、
正式な診断が下されました。
「検査結果は胆のうがんです」
「十二指腸にも、
腹水にもがんが認められ、
手術はできません」
死は受け入れたものの、
どうしても叶えたい夢がありました。
そしてついに12月、
ホノルルマラソンの舞台に立っていました。
前回はこちら
ホノルルマラソンへ
2015年5月にイベント参加して以来、
杉浦編集長のライブでは毎回、
がんサバイバーホノルルマラソンの話がありました。
「ホノルルマラソンは
元気だから行くんじゃない、
元気になるために行くんだ」
6月のライブでは、
たくさんのお客さんの前で宣言。
「私は死ぬのを諦めました！
今年のホノルルマラソンに参加します！」
12月、ホノルルへ到着した夜、
妻に手紙を贈りました。
妻へ
やっとホノルルですね。
２月の余命宣告の日から早10か月、
こうして手紙を書けるのを嬉しく思います。
その夜、
あなたと娘に
「すまない」
気持ちでいっぱいになり、
楽しかったことばかり思い出し、
人知れず何時間も涙を流しました。
そして次の日から終活に入りました。
終活に入ると
人生を振り返ることができ、
思うことはやはり「ありがとう」でした。
「ありがとう」
は常々言ってはきましたが、
今回の「ありがとう」は、重かったです。
今こうしていられるのは、
こんなふうに生きられるのは、
すべてあなたのおかげです。
不安で不安で心苦しい日々の中、
仕事、家事、そして私と同じように
私のがんと向き合ってくれました。
今どう考えてみても、
あなたのがんばりがなかったら、
ホノルルのステージに立てなかったと思います。
地球上に咲くすべての花を集めて
あなたに捧げても足りないくらい感謝しています。
少々不安はありますが、
３人で励まし合い、
助け合って、
チームメッセンジャーの仲間の力を借り、
必ずゴールしたいと思っています。
不安を抱えてのホノルル入りでした。
しかし、全国から参加された
チームメッセンジャーの仲間と
交わることで不安がどんどん晴れていきました。
前夜祭では、
がんサバイバーのマラソン挑戦の
思いをみんなで分かち合い、
心を一つにしました。
私自身も
「ロペさんなら、大丈夫！」
とのシュプレヒコールを全員からいただき、
不安はまったく消えて、
ワクワクする気持ちがあふれました。
石川さんが登場する『Messenger』48号
つづく。
続きはここちら！
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