Les Passagers de la Nuit. | 老いたスナフキン放浪記 3rd season

老いたスナフキン放浪記 3rd season

旅好き音楽好きの懲りない男の放浪記




昨日はポーラ・ミュージアム・アネックスに行く前にシネスイッチ銀座へ。














フランス映画「午前4時にパリの夜は明ける」を観ました。
原題は「Les Passagers de la Nuit」
ミカエル・アース監督で主演はシャルロット・ゲンズブール。

ミカエル・アース監督は「アマンダと僕」も撮っていてあの映画も観に行きました。あっちはパリ同時多発テロを題材にした現代劇だったけど、こちらは1980年代の話。














シャルロット・ゲンズブール演じるエリザベートは2児の母。パリ郊外の高層アパートに住んでいる。夫は女と出ていってしまい間もなく離婚が確定するようで、冒頭では彼女の父親が心配して訪ねてきていた。

エリザベートが住んでいる高層アパート群の風景は見たことなかったのでどこかな?と思ってたら、パンフレットには15区とあった。
なるほど15区には行ったことが無かったわ。
劇中に息子がアパートの屋上に上がるシーンがあったけど、パリの西側にある新都市のラデファンスが見えていた。














その息子のマチアス、演じるのはキト・レイヨン=リシュテル。高校生の彼は授業に身が入らない。どうやら詩人になりたいようだ。












左はエリザベートの娘でマチアスの姉のジュディエット。彼女は政治に興味があるようだ。














離婚してそれまで専業主婦だったエリザベートも仕事を探さなきゃと見つけた事務職は初日にクビになり、次に見つけたのはラジオ・フランスの深夜番組「夜の乗客」女性ナビゲーターのヴァンダによる人気番組でリスナーからの電話を受付て、その人の人生をインタビューする番組。その電話受付係だった。
そしてエリザベートもその番組のリスナーだった。














ある日番組のゲストに来ていた少女、タルラ。
「夜の乗客」は電話受付だけではなく投書によるリスナーをスタジオに呼ぶこともある。
エリザベートは番組が終わってラジオ局を出ると、前の公園にタルラがいた。
スタジオにもバックパックを背負って来ていたタルラはホームレスだったようで、彼女のことが気になったエリザベートはタルラを自宅に連れて帰る。














エリザベートはアパートの上の階に小部屋も持っていたのでそこにタルラを入れて数日ならいてもいいわよと鍵を渡す。
ある日突然やってきたタルラに戸惑う姉と弟だったけど、歳も近かったのですぐに打ち解け一緒に映画も観に行くようになっていた。
タルラは映画が好きなようで、後にモギリのバイトやエキストラをやったりするようになる。
タルラの家庭も複雑な事情のようで、映画に救いを見出していた。

そしてマチアスと惹かれ合い深い関係になったタルラだけど突然、姿を消してしまう。









 




エリザベートは「夜の乗客」の仕事の他に昼の図書館の受付の仕事も始め、常連のユーゴという男と親密になっていく。さらにヴァンダの代打で番組ナビゲーターを務めることになったエリザベート。
家を出てシェアハウスに暮らすようになった娘のジュディエットをマチアスと共に訪ねたエリザベート、アパートに帰ってきたらエントランスにうずくまるタルラの姿。彼女は薬物中毒になっていた。タルラに寄り添うとするエリザベートとマチアス。














一時は家族の一員になれたように感じたタルラだったが。。。。


エリザベートの家族の10年間を描いた肖像画。ような映画。

サウンドトラックには80年代に流行したネオアコ系のアーティストの曲がたくさん使われていたようだけど、ネオアコ系は通ってこなかったので分からなかった。唯一、ネオアコの前の世代でニューヨークパンクのテレヴィジョンの曲も使われていた。


シャルロット・ゲンズブールの出演作品は「なまいきシャルロット」しか観たことなかったな。