始めてみたのは、京都 土橋画廊 だったと思う。30年前。
息をのんだ。
そして、今日。
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光は自然界の命の精霊となり
精霊は糸に染めあげられ
いのちそのもので仕事を重ねてきた『ひと』の手により
あらわされた展示
その前で、動けなくなりました。
どのくらいの時をすごしたでしょう。
美しく虹のようにかけられた糸
ある角度からみると二元性の世界
中心に入るとひとつの世界
そんな体験さえありました。
光と色と糸の微細な振動は心に響き
光と糸の精は内側深くに届きます。
精緻な手仕事はその奥にある自然界の宇宙の奥行きを
結晶させています。
それはオブジェであり聖堂のようでした。
初めて織った着物に添えられた言葉。
『貧しくとも、未経験でも、何かそれを凌駕するものがその人に乗り移ったら人は仕事をする』
それから60年に及ぶ作品が一同に展示されています。
いのちをかけて粛々と。極め顕れた宇宙。
自然界への畏怖の念。いのちを生きることへの矜持。
志村ふくみ 母衣(ぼろ)への回帰
京都国立近代美術館(2/2ー3/21)
前期2月と後期3月で一部展示が変わるそうです。
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/…/411.html