完璧な親はいない。そして、完璧な子供も。

 

家族連鎖クリア&ライフコーチあまみ悠です。 

 

 

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大人女性に向けて

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今月、4本めの映画を紹介照れ

『The Son/息子』です。

 

 

https://www.theson.jp/

 

先日レビューした『ファーザー』の監督

フロリアン・ゼレールの戯曲を原作にした

家族3部作の第2部となります。

 

 

 

 

主演はヒュー・ジャックマン。

 

脚本に惚れ込んだ彼は

自ら名乗り出て

主演と製作総指揮を務めています。

 

 

https://www.theson.jp/


 

さらに『ファーザー』で

2度目のアカデミー賞に輝いた

アンソニー・ホプキンスが、

 

こちらではヒュー演じる

弁護士ピーターの

父親役を演じています。

 

 

https://www.theson.jp/

 

あらすじはこんな感じです。

 

高名な政治家にも頼りにされる

優秀な弁護士のピーターは、

 

再婚した妻のベスと

生まれたばかりの子供と

充実した日々を生きていた。

 

そんな時、前妻のケイトと

同居している17歳の息子ニコラスから

「父さんといたい」と懇願される。

 

初めは戸惑っていたベスも同意し、

ニコラスを加えた新生活が始まる。

 

ところが、ニコラスが

転校したはずの高校に

登校していないことがわかり、

父と息子は激しく言い争う。

 

なぜ、人生に向き合わないのか?

父の問いに息子が出した答えとは?

 

 

こちらも「ファーザー」同様、

いやそれ以上になんとも

言えない気持ちになりました😩
 

 

先日観た映画「ザ・ホエール」が

『希望』を伝える物語なら、

こちらは『絶望』を与える物語。

 

 

 

 

愛しているのに届かない

親と子の<心の距離>を描く

衝撃と慟哭の物語、

 

とポスターにありましたが、、、

 

まさしく衝撃です。

 

 

互いを理解していると信じ、

ごく当たり前の日常を

送っていた親にとっては

想像すらしていなかった結末・・・

 

 

致命的な喪失をしてしまった

父親の心の痛みは

あまりに悲しすぎて

 

映画とわかっていても

正視できないほどでした。

 

 

 

 

  思春期に起こりやすいメンタル疾患とは

 

 

そして、それは

私たちにとっても、

決して他人事ではありません。

 

 

20代の死因のうち、

その約50%が自殺によるといいます。


その自殺者数は年間で、約2,800人!

 

(出典:内閣府『平成26年版自殺対策白書』より)


自殺者のうち、

6割~9割の人々が何らかの不調を

メンタルヘルスに

抱えていたと言われています。
 

 

 

 

ちなみに、

思春期に起こりやすい

メンタル疾患には

 

• 不安障害

• うつ病

• 心身症

• 摂食障害

• 統合失調症

 

などがあります。

 

 

私自身も疾患名は

つかなかったものの

不安定な10代を過ごしました。

 

なので、映画を観ながら、

 

あぁ、何かが

少しでも違っていれば、

私はこの世にいないんだろうな・・・

 

 

これは自分が辿った

かもしれない物語。


と思った次第です。

 

 

  子どものSOSが届かない理由

 

では、お父さんは

息子の不調に

気づかなかったのでしょうか?

 

息子のニコラスは父親にいいました。
 

「父さん、助けて。

 僕はなにかおかしい」

 

 


https://www.theson.jp/

 

ニコラスは言っていたのですが、

一般的な世界の中で生きて、

社会的な成功を収めてきたピーターにとって、
 

学校に行かない、という

選択はありえないことでした。

 

 

なぜならピーター自身が

母親を早くに亡くして

自力で努力する

大変な子ども時代を送っています。

 

 

ピーターの実父は

(アンソニー・ホプキンス)

家庭を顧みない人であり、

 

感情を切り捨てるような

冷たく批判的な父親でした。

 

おじいさん(アンソニー)は

明らかな信念型さんと

「行動型」の混合不適応さんです。

 

そんな父のようにはなるまい!

 

と思っていたピーター。

 

しかし、浮気をして

家庭は破綻し、

 

自分が言われたことと同じ

言葉を息子に

投げてしまったピーター。

 

 

父親から受けた棘は

抜けないまま。

 

そんなピーターもまた

弱さを認めることができない

男性。

 

だから、

 

頑張れない息子に

頑張ることを

知らず知らずのうちに

求めてしまったのです。

 

 

 

 

  心の痛みを抱えたままではできないこと

 

この映画では、

父と息子のやりとりをとおして、

 

大きな心の痛みを

抱えているならば、

 

「自分はこうして欲しかった」

 

という親に

なることは難しい
 

ということを、

私たちに教えてくれて

いるのかもしれません。

 

 

そして、映画の紹介欄にあった

精神科医の名越康文さんの

文章はとても刺さりました。

 

 


人は言葉では抱え切れない
思いを抱えて生きている。

それは自身で理解することも、
表現することすら容易ではない。

 

 

 

学校に行ったよと嘘をついた

ニコラスにピーターはいいます。

 

「何があったか、言いなさい!」


しかし、ニコラスは

自分でも自分がなぜそうなのか、

分かりません。

 

自分でわからないことは
言葉にできないものです。

 

それは多くの子どもが

感じていることかもしれません。
 

 

思春期って難しいですよね。

 

映画を見ていても、

ニコラスはここを切り抜ければ、

 

いろいろあってもいずれは

大丈夫になっていそうだな〜

 

なんて思いました。

 

 

 

  子どもを自死させないために

 

その不安定に揺れ動く子どもに

親ができること、それは

 

1.メンタルヘルスの知識を
 持ち、適切な対処をする

 

2.ありのままの子どもの

 受け入れて味方でいる

 

最低、この2つかもしれません。

 

 

特にメンタルヘルスの知識。

 

ピーターがそうだったように

知らないと不適切な対応を

してしまう、

 

それは避けたいものです。

最低限知っておくといいですよね。

 

 

そして、

ありのままの子どもを

受け入れる、

 

これは言葉でいうほど

カンタンなことではありませんね😣

 

頭ではそうすべきだと

わかっていても、

こみあげてくる怒り、あせり、不安。

 

 

なぜなら、

 

人は自分を受け入れた分

目の前の相手が

そのようであることを

受容できるといいます。

 

 

だから、

すぐにというわけには

いかなくても、

 

がんばっている自分を

受け入れてあげる。

 

なぜなら受け入れがたい、

けれど、受け入れたい、

 

そのように葛藤している、

 

そのこと自体が、

愛している証。

 

 

まずはそこを

信じてあげてほしいと思います。

 

 

https://www.theson.jp/

 


余談ですが、この映画、

娘と観に行きました。

 

観終わったあとに彼女は

おもむろに言ったんです。

 

「この映画を3つの言葉で

 表すとしたら・・・」


え、なに言うんだろ?

 

なになに?

 

 

 

 

「苦しい

 悲しい

 つらい」

 

 

 

うっ、そのまんまやん・・・

 

 そういう意味では

とても啓蒙的なメッセージを持つ

映画でした。

 

 

 

 

 

 

 

子どもや夫、親のこと。

 

 

理解したけど、しがたい。

頭でわかっていても許せないこと。
 

こちらがお役に立てば幸いです。

     下矢印

 

 

 

    

ベル子育て、人間関係、親とのこと。 

あれもこれも試したり学んだけれど、
やっぱりスッキリしない。


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