R33 スカイライン ストラットタワー 鈑金 | cobraのクラシックカーレストアブログ

cobraのクラシックカーレストアブログ

初めまして!鈑金で遊んでるcobraと申します。Yahooブログが終了ということで、こちらに引っ越してきました。よろしくお願いします。

http://k-aoyama.hungry.jp/

 

R33型スカイラインが入庫しました。一見すると普通の4ドアスカイライン。

まあオジサン車・・。でも・・。

 

 

ちょっと迫力がある。

 

 

この異様に張り出したブリスターフェンダー。

 

 

GTR?エンブレムだけ?

 

 

いやこの車両オーテックスペシャルの4ドアGTRなのです。

400台ぐらいしかないとか!普通、代2世代GTRは2ドアで

羽根も立ってて「GTR!」って感じだけどこれはまさに

羊の皮を被った狼そのものですね。初代ハコスカ4ドアを思い出します。

 

 

・・で何でこんな新し目のクルマが入庫したの?というとストラットタワーの鈑金ですね。

以前も他の車両でやらせていただいた記事を見つけてくれたそうです。出会いに感謝。

 

 

ここまで分解して確認します。

 

 

よく見えないけど名機RB26DETTが載ってます。

 

 

怪しい筆差しの跡・・。

 

 

その外側も何やら膨らんでます。そういうプレス?リブ?

 

 

クラックも来ています。鉄板が割れた?

 

 

手前を削ってみます。サビで持ち上がったようです。

 

 

反対側も目視では酷くないですがヒビが見えます。

 

 

同様にサイドも・・。

 

 

酷そうな右をタガネで突いてみます。パリっと剥がれてきました。

 

 

どうやら全面パテです。その下にサビが見えます。

 

 

サビの範囲が前の記事のR33より広かったので完全修理するためにサイドまで切りました。

 

 

中は想像した通り。

 

 

上下だったり左右だったり何枚もパネルが重なってます。

 

 

順番に切っていきます。

 

 

中をみると縦のパネルまではいってない。よかった。

 

 

再使用できないパネルは製作しながら・・。

 

 

このミミも。

 

 

これでやっとお目当てのパネルがでてきました。

 

 

聞くと以前他の鈑金屋さんで補修したようです。その時はそれほど酷くなかったのか

サビ取ってパテで仕上げたようです。研磨粉塵からして

多分ハチサンとかJBウエルドなどの金属パテ。気を使ってくれたようです。

でもサビのパワーには勝てずリフトアップされています。

 

 

 

ほぼ破いて外すようです。スポットの位置がわからん。

 

 

やっと外しました。見てわかるようにここ2重構造になっています。R33とR34は

同じらしい。またR32は1枚なので腐らないみたい。

 

 

横も薄くなって穴が開いてますね。

 

 

ホントのストラットが留まってるパネルは流石に分厚い鉄板なのでサビ取りで

すみます。ただクレーター状のサビは取り切れないのでこの後のサビ止めを信じます。

 

 

さて難関!ここにピッタリ合うパネルを作ります。人力で加工できる限界の1.2mm。

下には3個のコブがあるのでそれをクリアするようにね。

 

 

完璧に密着するようにできたらサイド側のプレスを打ちます。

 

 

オーナー様の要望でタワーバーに干渉しないように加工。

 

 

溶接位置を確認します。

 

 

 

エポキシプライマーで保護します。ボディ側、パネル裏も。

塗装というより厚めの塗料を何度も「置いてく」感じに。

 

 

MIG溶接するところだけ研磨。

 

 

後から修正できない箇所から順番に、よーく考えながら少しずつ。

 

 

完全溶接完了。

 

 

次、手前サイドの溶接。研磨したところはジンクでサビ止め。

 

 

溶接。

 

 

順番間違えないように組んでいきます。溶接したらジンクを嫌というほどに。

 

 

一番外側パネル。

 

 

ダメなところだけ切り継ぎ。

 

 

 

 

再利用します。

 

 

リア側から。

 

 

 

最後のフタで完成。

 

 

 

研磨。いつみても鉄は綺麗ですね。

 

 

エポキシで保護します。次左側。

 

 

一見酷くないように見えましたがサンダーでほじくってみると・・

 

 

10mmぐらい掘ったところでやっと鉄が見えてきました。とても怪しい。

 

 

全部パテを剥がしました。

 

 

何なのこの穴?パテ盛るのに叩いて凹ました?まあいい。

 

 

サイドも同様です。

 

 

切っていきます。同じようなビジュアルです。すいません。

 

 

 

隙間にはドロ?サビ?なんか塊がすごい。

 

 

型紙反転して製作します。

 

 

 

完成。

 

 

 

 

 

 

ハンマー目 溶接跡をパテで仕上げます。けっしてパテで作ってはないです。

 

 

サフェーサーから防水シーラー。

 

 

 

塗装で完成。綺麗になった。

 

 

さて何故ここがサビるのでしょう?下から見てみます。

 

 

丸印が2重の重なったところ。ここに防水シーラーが無いらしい。

 

 

ここね。

 

 

もちろんシーラー塗ります。奥のほうまでね。

 

 

チッピング塗装。

 

 

タイヤハウスのカバーあるじゃん?見てみます。今カバーついてますね。

 

 

先ほどのシーラー見えますね。よってこの部分は覆われてないのです。

貴重なGTR作業できてよい経験になりました。大切に乗り続けてください。