【八王子市】永福稲荷神社 | ぼっちあるき

ぼっちあるき

歩きながら考えてみた

旧甲州街道を東へ歩いています。

 

 

ヘアサロンの隣に神社がありました。モンローとディーンに気を取られていたので、危うくスルーしてしまう所でした。もちろんお詣りしますよ。

 

 

あ~ここも鉄柵に囲われていますね。神社って雨露凌げるし、ホームレスには格好の住まいとなり得ます。実際ほんのちょっと前の日本でも、身寄りのない子(いわゆる「みなしご」)が隠れ家にしていた時代もあります。お供えで飢えを凌いでいた子どももいたでしょう。

 

こちらはお稲荷さんで、扁額には永福稲荷神社と記されていました。永福と聞くと杉並区が思い浮かびます。同じ名の神社があり、訪ねたこともあります。縁起のいい名前ですしね。

 

社会の中で居場所が無いのと、物理的に住む家が無いのとでは、比べるまでもない違いがあります。そう考えれば、前者の悩みがいかに恵まれたものかと思うことも出来る。子どもの内は仕方ないけど、大人になったら、なんとか自分で居場所を見つける(あるいは作る)しかありません。

 

僕はぼっちを選択しましたが、それでも社会参加はしています。ひきこもりだとかニートだとか、周りは色々言うだろうけど、そこがその人にとっての居場所であるなら、それでもいいと僕は思っています。

 

「ゆく河の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず」あるいは諸行無常。ひきこもっていても何もしなくても、環境も状況も変わっていく。そして、変化に対応できなければサバイバル出来ない。それは学習せずとも、自ずと思い知らされる日が来るでしょうから。

 

 

なんとこの神社は、宝暦六年(1756)に力士が勧請したんだそうです。力士の名は八光山権五郎。像は等身大で、身長は191cmです。大谷翔平選手(193cm)と同じくらいの大きさですね。この像は、2007年に氏子総代が自費で製作して寄進したとのことで、それもまた凄い事実ですね。

 

 

高台にある神社の隣は公園になっています。嘗てこの辺りは竹の鼻(竹鼻森)と呼ばれていたので、竹の花公園と名付けられています。神社も竹の鼻稲荷と呼んでいたそうですよ。

 

黄色い花はキンシバイでしょうか。ちょっと南国ムードが漂う花ですが、原産は中国です。金糸梅という中国名をそのまま音読みしています。この手の花を見ると全部ハイビスカスに見えてしまう僕は、植物に関してまだまだ無知で勉強不足。精進しなければですね。

 

 

こういうの好きなんですよねぇ。ここは割と大きな公園なので、タイムリープスポットにはならないけど、こういう写真って「失われた世界」というタイトルが似合いそうじゃないですか。人間がいなくなった地上に、人間が造った物だけが残っている世界みたいな。

 

子どもの頃に、核戦争が起こって誰もいなくなった世界がテーマの映画を観たことがあるのです。主人公の男性は地下で工事をしていて、核戦争が起こったことを知らない。しばらく徘徊した後、どうやら人間が「やっちゃいけないことをやっちゃった」ことに気付く。

 

その後奇跡的に生存していた女性と出逢った所までは覚えているのですが、結末は忘れてしまいました。ただ、女性と出逢うまでの描写がリアルで、今でも脳のHDDに残っています。

 

記憶はかなり断片化してしまったけど、人間って、いてもいなくても怖いよなぁなんて思っています。群れるのは嫌いだけど、本当に誰もいなくなったら、それはそれで怖いよなぁと。

 

 

この公園は甲州街道の一里塚だったようです。観光地でもなんでもない神社と一里塚。これこそがぼっちあるきの醍醐味です。人口減少が悲観的に報じられているけど、都市開発を免れて歴史遺産が遺っていくという点では、メリットでしかないと思っています。

 

次回は浅川を渡ります。それではまた!