【八王子市】子安神社(1) | ぼっちあるき

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歩きながら考えてみた

子安神社にやって来ました。

 

 

駅近だったし、街中だし、見た感じ鳥居も窮屈そうだし、こじんまりとした神社かなというのが第一印象。子安神社って安産と子育ての神社だけど、その割には鳥居の笠木や島木、貫にまで金の装飾があって豪華です。よく見ると台輪の上には三つ葉葵の紋もあります。

 

 

鳥居を潜ると、七夕飾りに迎えられました。三つ葉葵に社名が記された垂れ幕も目に飛び込んできます。外からは想像も付かない境内が広がっていて、これは最初の訪問地から長居になるなと直感。

 

 

な~んかどこかで見たような光景だなぁと思っていたら、「福を釣りたいみくじ」で思い出しました。田無神社(西東京市)のデジャヴです。赤い大きな野点傘(のだてかさ)が立てられていたりして、色彩のセンスも良く似ている気がします。

 

 

神楽殿も立派ですねぇ。実はこの子安神社って、八王子市では最も古い神社なのです。天平宝字三年(759)に、橘右京少輔が淳仁(じゅんにん)天皇の皇后の安産祈願をする場所を探し求めよという命を受け、この地に創建されたと伝わります。

 

 

後に源義家が奥州討伐の際に訪れ、戦勝祈願として欅を船形に植樹しています。隣の公園が船森公園と名付けられていたのは、そんなエピソードが元になっているんですね。義家と欅並木と言えば府中が有名ですけど、この末広がりな感じが義家に刺さったのかなぁという気もします。

 

 

ちょっと引きで撮ってみました。凄い大木ですよね。野点傘が小さく見えてしまうくらい。境内も末広がりな感じで、市街地にありながら、貴族社会の時代に思いを馳せることの出来る空間になっています。

 

ちなみに三つ葉葵の御紋が掲げられているのは、家光以降代々の将軍家から朱印を受けているからだそうです。朱印と言えば、公的文書である朱印状を用いた朱印船貿易が有名ですね。でもたぶん今は、御朱印と聞くと神社仏閣巡りの方が想起されるでしょう。

 

僕はこうして神社仏閣巡りをするのが好きですが、御朱印には興味ないのです。そもそも何かを収集するよりは、断捨離な傾向があります。ミニマリストにも近いです。物は必要最低限でいいというか、ちょっと難しく言うと、物は所有できないと思っているのです。

 

これはまぁ考え方なので、収集家を批判するつもりは毛頭ありません。そこに喜びや幸せがあるなら、大いにすべきと思っています。

 

人は良かれと思い、ついつい自分の価値観を他人に押し付けがちです。無趣味で、何か楽しみを見つけたい人には渡りに船となる場合もあるでしょうが、お互いの価値観を認めるのって、案外難しかったりします。価値観が合わないのって、離婚原因にもなりますしね。

 

逆に仲良くなる理由に、趣味が合うってこともあるでしょうけど、もし(無理に)合わせているのなら、早晩破綻しますよね。理想はたぶん、お互いが大事にしていることについて、「分かろうとする」ことなんでしょうね。

 

次回も境内探索です。それではまた!