【江東区】新大橋 | ぼっちあるき

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歩きながら考えてみた

深川神明宮から八名川小学校へ向かっています。

 

 

これウチの近所では冬休み中ずっとやってました。子ども達が拍子木を叩いて「火の~よ~じん」と町内を歩いて回ってたんですけど、ちょうど帰宅時と重なってたんですよね。

 

保護者というより、近隣のご老人方が引率してました。全員が赤い誘導灯を持っていたので、それがサイリュームみたいで、ちょっと異世界感がありました。あるいは何かのコンサートかと。

 

今はご老人方だけで夜回りをしているようです。そういえば子どもが一緒に歩かなくなってからは、声が聞こえなくなりました。コンサート帰りの声を枯らした集団みたいな感じで歩いています。

 

 

八名川小学校の裏手を歩いています。なんだか波止場のような、橋の上のような感じの低い塀が続きます。これは演出かな。たぶんそうだろうな。

 

 

というのも、小学校の敷地内に昔の橋名板が保存されているのです。鉄柵越しですが、通りに向けて置かれているので、柵の隙間から確認することができます。昭和52年(1977)に現在の橋に架け替えられた際、PTAを中心とした活動でこの橋名板の保存が叶ったとのこと。「志ん於ほはし」と書かれています。

 

隅田川に掛けられた新大橋は、大橋と呼ばれた両国橋に続く橋として、元禄六年(1693)に架けられました。深川住まいだった芭蕉も句に詠んでいる橋です。しかしあまりにもよく壊れるのと財政難を理由に、幕府は廃橋を決定します。

 

それを町民衆が「費用を全額負担する」と申し出て存続させています。その頃から、地元住民の橋に対する想いは熱かったんですね。当時の川は舟で渡るのが一般的でしたから、橋はかけがえのないインフラだったことが窺えます。

 

 

万年橋通りを南へ歩いていると、芭蕉記念館に遭遇しました。立ち寄ってもいいんだけど、有料(大人200円)だしスルー。200円が惜しいって訳じゃなくて、展示にのめり込んでしまうと日が暮れてしまうからスルーするんですよ。いやホントに。

 

 

小名木川に架かる萬年橋に差し掛かりました。右手に見える東屋のある場所には、嘗て川船番所が置かれていました。江戸城へ向かう橋なので、ここで荷物検査等をしていたのです。ある意味関所ですね。川は天然の堀でもあるので、安易な行き来は認められていなかったのでしょう。

 

 

萬年橋から見た小名木川と隅田川の合流地点です。小名木川の名は、この運河を開削した小名木四郎兵衛に由来します。ここから旧中川まで一直線に掘られた小名木川は、地盤沈下の激しいゼロメートル地帯を流れている為、閘門(こうもん)で水位を1m下げています。

 

次回は深川稲荷へ向かいます。それではまた!