【八王子市】城山川 | ぼっちあるき

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歩きながら考えてみた

城山手の住宅街を抜けて、長房元八王子二丁目線を西へ向かって歩きます。

 

 

城山川に架かる出羽橋に差し掛かりました。アンティークな感じの欄干がいいですね。この写真の手前方向(東)にある高さ10m程の丘に、嘗て出羽山砦(城)があった為、その名が付けられたものと思われます。出羽山砦は、築いた北条氏照の家臣近藤綱秀が出羽守だったことに由来する名のようです。

 

城山手という地名も、この砦に因んだ名前なのでしょう。城として築き始めたものの十分な時間が取れず、簡素な砦になってしまったようで、遺構らしきものは残っていません。現在は公園として整備されています。砦を築いた綱秀は、八王子城の落城と運命を共にしています。

 

 

出羽橋から見た城山川です。左手がカタクリ山で、この森の中を彷徨い歩いてきたのです。下山直前に聞こえてきたせせらぎは、この川の流れでした。

 

写真を撮っていたら、「何かいましたか?」と声を掛けられました。振り向くと、日傘を差した高齢のご婦人がこちらを向いて立っており、「カワセミ?」と重ねて問いかけてきます。この辺りではカワセミを見ることが出来るようです。

 

ご婦人とは少し会話をして別れましたが、ノーマスクの僕に躊躇いもなく話かけてきたのが高齢のご婦人だったことは、ここ3年くらいの間では画期的な出来事です。ご婦人はマスクを着用されていましたが、世の中の空気が変わってきた証左と言えるでしょう。ちょっと前まで、凝視されたり避けられることはあっても、話しかけられることはなかったですからね。

 

 

長房元八王子二丁目線に戻ります。「100えんハウスレモン」という看板が目に入り、脳内ジュークボックスから「♪夢ならばどれほどよかったでしょう」と流れてきました(Lemon/米津玄師)。静岡の会社(株式会社ワタナベ)のようです。一瞬100円のレンタルハウスかと思いましたが、いわゆる百均ショップですね。初めて見ました。

 

 

高尾街道に突き当たったので右折し、中央道を潜ります。

 

 

トンネルって、異世界への入口みたいな感じしませんか。無人だと余計にそんな印象を受けます。

 

 

トンネルを抜けると、そこはバス停だった。元八王子は元八と略されているようです。八王子城は築城から僅か3年で落城してしまい、その3年後には城下町も現在の八王子市中心部に移ってしまいました。短い間ながら、この辺りが賑わっていた時期もあったのでしょうね。時刻表を見ると、行先別に1時間に1本程度の運行になっていて、現在は閑静な住宅街となっています。

 

もう少し歩くと庚申塔があるはずです。続きは次回に。それではまた!