高尾街道を外れて、庚申塔を見に行きます。
この突き当りに庚申塔があるようです。大きな桜の木があるので、あの辺りでしょうか。なんか遠近法の説明みたいな写真になってますね。左は市営住宅のようですけど、住んでいる人はいなさそうで、廃墟感が半端ないです。城山手の綺麗な住宅地を見た後なので、余計に寂しさを感じます。
なんか随分と粗末な扱いですが、庚申塔がありました。右の石燈籠は秋葉神社にあったもののようです。桜の木に注連縄が掛けられてますね。ここは盛土がされた塚になっており、傾城(けいせい)塚と呼ばれています。
傾城というのは遊女の最高位の呼び名で、吉原の花魁に相当します。八王子城落城の際、逃げ遅れて寄手(よせて/敵の軍勢)に斬られた遊女達が葬られていると伝わっています。城下町の裏宿だった場所なので、「この桜の木は義経千本桜の内の1本だ」という話よりは信憑性が高そうです。
「花魁だろうが傾城だろうが売春婦じゃねぇか」という偏見は根強いですし、現代でもAV新法なんて法律が成立する始末です。しかし例えば静御前は白拍子だったし、花魁は太夫無き後の呼称です。器量(容貌と才能)と教養に長けた者でなければ務まらない地位です。
白拍子の原点は巫女舞にあり、神が憑依して性転換すると信じられていた為、日本武尊は女装して熊襲征伐し、神功皇后は男装して三韓征伐を行ったとされています。巫女が布教行脚をしていく中で芸能を主とした遊女となり、男装に長けた者を白拍子と呼ぶようになったのです。
ま、なんやかんやの理屈はさておき、今は亡き人を冒涜するのは慎んだ方がいいでしょう。生前にどんなに嫌いだったからといって、わざわざ墓石に唾を吐きに行く必要はないのです。国葬が嫌で黙祷もしたくないのなら、献花に行かず普段通りに過ごしていればいいのです。
高尾街道から元八王子二丁目線へ入ります。かなり大回りになる道のりですが、ショートカットが無く、この坂を上がるしかありません。これはまた大汗を掻きそうです。
フシギダネ!つるのむちだ!
「うらじゅく さくら公園」という、外灯と森の雰囲気がマッチした公園に差し掛かりました。ちょっと立ち寄ってみようかな。
と思ったけど、脳内ジュークボックスで"Danger Zone"(Kenny Loggins)が流れ始めたのでスルーします。まだ先は長いですしね。
次回もこのままひたすら坂を上っていきます。それではまた!