1996年の今日、つまり9月29日は、僕が最も衝撃を受けた小説『沈黙』を書いた遠藤周作が永眠された日です。
日本人の宗教観、道徳観を、カトリックという視点で問いかけ続けた遠藤さん。
沢山の作品を読みましたが、この『沈黙』は特に衝撃的でした。
日本人である自分は、どういった価値観で行動しているのだろう。
そしてその価値観は、一体何に影響を受けて創り上げられたのだろう。
初めてよんだのが確か10年ほど前。
極端な話、「この作品を読むために、僕は本を読み続けてきたんだ!」と感じました。
あれほどの読後感は、それ以後も、まだ感じたことがありません。
自分自身の価値観が生まれた根拠はどこにあるのか。
読書の秋に、その思索にふけってみてはいかがでしょうか。
~人生はデザインするもの~
浅川 智仁