春秋航空の便は東シナ海と黄海の間を抜け、
大陸へ向けて徐々に高度を下げて行き、
眼下には中国の巨大都市が迫って来る。
中国・寧波到着は午後5時半、
時差を考えれば日本では薄暮になる時刻、
日が暮れる前の西陽が眩しい。
中国支店の職員と合流しそのまま病院へ直行、
まずはご挨拶と容態の確認を行う。
病床の患者さんと御家族は日本への帰国を切望されていた。
「大変お待たせ致しました、お迎えにあがりました」
しっかりと手を握る。
明日、帰国の段取りが済めば、
中国支店が準備したホテルへ直行。
早朝出発の海外患者帰国搬送に備える事となる。