人は「生」を受けた瞬間から「終焉」を迎えるその時まで、
ここに行きたい、あそこで暮らしたい、あの場所へ戻りたいと、
一度は考えるはずだ。
「還るべき場所」とは何処であるか私達にも判らない。
しかし、そこがどんなに遠くても、
依頼される方が望まれる「然るべき場所」に、
安全にお連れするのが私たちの仕事である。
今回の海外搬送はヨーロッパ・イタリアのボローニャ地方、
イタリア料理ボロネーゼ発祥の地でもある。
ミラノに続いて2回目のイタリアとなるが、
往路だけで日本から24時間。
決して近い距離ではないが、
私たちを待っておられる患者さんは、
帰国の日を「一日三秋」の思いで待たれている。
患者さんの「還るべき場所」を目指しての旅が始まる。