トーベ・ヤンソンが書き綴る、フィンランドの妖精「ムーミン」の物語 | lideli-rev

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ライデリの制作チームが、マニアックなことをつらつら書いていきます。

ムーミン童話全集 全9巻/トーベ ヤンソン

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日本ではムーミンといえば昭和アニメのイメージが強いですが、
もともとこのキャラクターはフィンランド出身で、16歳のトーベ・ヤンソンの想像で生まれた「ムーミン・トロール」という生き物でした。

「童話」と銘打ってますが、内容は子供向けには思えないほど明るくなく
キャラクターの台詞の中には時おり詩的で、また哲学的な、心に響く格言を目にすることができます。

私が好きな台詞をいくつか紹介します。


・それはいいテントだが、人間は、ものに執着せぬようにしなきゃな。
すててしまえよ。小さなパンケーキ焼きの道具も。ぼくたちには、用のなくなった道具だもの。(スナフキン)

・フレドリクソンとの長い友達づきあいで、私がいつも感心したのは、
彼が人の気持ちをしずめて納得させるのに、なにも特別意味のあることを言ったり、難しいことばをつかったりしないことでした(ムーミンパパ)

・そういっちゃいけないね、それは反対で、ヨクサルのほうが、あんがいいろいろ気をつかってるのかも知れないよ。おちつきはらって、てきとうにね。
ぼくたちは、一番大切なことしか考えないんだなあ。
きみは何かになりたがってるし、ぼくはなにかをつくりたいし、甥っ子はなにかを欲しがっている。それなのにヨクサルは、ただ生きようとしているんだ(フレドリクソン)

・死んだら、死んだのよ。このりすは、そのうち土になるでしょ。
やがて、そのからだの上に木がはえて、あたらしいりすたちが、その枝の上ではねまわるわ。
それでもあんたは、悲しいことだと思う?(おしゃまさん)

・どんなことでも、自分で見つけ出さなきゃいけないものよ。
そうして、自分ひとりで、それをのりこえるんだわ。(おしゃまさん)

・そんなことだめさ。自分の力で、のびさせてやるのがいいんだよ。
この芽も、すこしはくるしいめにあうほうが、しっかりすると、ぼくは思うな。(ムーミン)


他にも、「気がついたら紙袋に入っていた」と自伝を語るムーミンパパは実は捨て子だったとか、ミィとスナフキンが異父兄弟だったとか、原作には驚くべき設定がたくさん潜んでいます。

「ムーミン谷の十一月」や「ムーミンパパ海へ行く」は
トーベ・ヤンソン本人が「大人向けに書いた」と語っているので、大人にも十分楽しめる童話です。
おすすめは「ムーミン谷の冬」と「ムーミンパパの思い出」


ムーミン谷の十一月 (講談社文庫 や 16-8)/トーベ・ヤンソン

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ムーミン谷の冬 (ムーミン童話全集)/トーベ・ヤンソン

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ムーミンパパ海へいく (ムーミン童話全集)/トーベ・ヤンソン

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ムーミンパパの思い出 (講談社文庫 や 16-6)/トーベ・ヤンソン

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