東京・渋谷。大通りから1本外れた所にある8階建てのビル、そこがsky academyの本社ビルだ。
「社長、返事が来ました。ですが・・・」
「何だ? まさか断られたか?」
「そういう訳ではないのですが・・・。お読みになれば分かります。」
俺は、よく分からない言葉を残して社長室を去った社員が置いた封筒に手を伸ばした。
差出人は森崎裕歌。夢人の記念アルバムの制作スタッフに選ばれた女の子だ。
社員は断られた訳ではないと言うが、どんな事情があるのだろうか。
封筒から出した便箋の文字は、今時の女の子のような、丸小さくかわいいものではなく、大きく力強いものだった。
手紙を読み終えて、どうしたら良いのか分からなくなった。それほど衝撃的だった。そこに書かれていた内容は、俺一人でどうこう出来るものでは無かった。
デスクの上の電話で、俺は夢人を呼び出した。
全ては彼ら次第だが、俺は、この女の子とアルバムが作れたら、きっといいものが出来ると思った。
根拠なんて何も無かったが、この手紙にはそう思わせる何かがあった。
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