母の言葉を聞いて、私はあきれ顔になった。
そんな簡単に言わないでよ
「簡単になんか言ってない。」
一呼吸置いて、母は私をじっと見つめて言った。
「ホントはやりたいんでしょ。そうなのに声が出ないっていう理由で諦めてほしくない。」
今までにないくらい弱気になっていたからか、母の言葉が心にどーんと来て、すぐに身体中に伝わった。
「まずはお姉ちゃんのこと、ちゃんと向こうに伝えよう。向こうも事情を知った上で、それでもお姉ちゃんとアルバム作りたいって言うなら、話引き受けたらいい。普通と勝手が違うことくらい分かるだろうから、迷惑かけるとか考えない。そのかわり、精一杯頑張ること。断ってきても、気にしない、恨みっこなし。」
そして花音が、いつものように明るく、しかし口は悪くない言い方で、
「頑張ってよ。お姉ちゃんが頑張ってないと、何だか調子狂うんだよね。」
と言った。
「やれるだけやってみろ。もし、お姉ちゃんのこと配慮してくれない人がいたら、やめちゃえばいいんだよ。困るのは向こうなんだから。それでアルバム制作がうまくいかなくなって、お姉ちゃんにやめられたこと、後悔すればいいんだよ。」
私も母も花音も引くくらいの、暴言ともとれる言葉を出したのは、父だった。
しかし、それが励ましてくれているということは、父の優しい笑っている顔を見れば分かった。
私の後ろにはみんながついている。それだけで何でも出来る気がした。それだけで強くなれた。
そう思うと、両目に涙が溢れてきた。
「何泣いてるの、お姉ちゃん!」
「泣き虫ー。」
花音の言葉にはイラっとしたけど、そんなことは全く構わなかった。
手で涙を押さえて、1度深呼吸して、ペンを持った。
ありがとう
やってみる
暴れるだけ暴れてやる!!(笑)
この日ほど、家族の存在の大きさを思い知った日は無かった。
そして、この日があったから、私はこの先で起こるどんな辛いことにも耐えられた。
それから、sky academyに、手紙を書いた。
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