太陽のように高く、そして、優しく -11ページ目

太陽のように高く、そして、優しく

小説書いてます。読んでばっかりで書いたことは無いですが、頑張ってます!! 下手ですが、よかったら読んでってください。

 裕歌の話を聞いて、俺自身も気持ちの整理がつかなかった。


 1つ1つ裕歌が言葉を語っていくに連れて、一粒一粒落ちる涙がその文字を濡らしていった。


 俺の肩にも届かない小さな体で、こんなに大きくて重たいものを隠していたんだ。


 何を言っても大丈夫だと言って、いつも笑っていた。


 大丈夫、大丈夫と言う人ほど、実は大丈夫じゃない。


 笑いは苦しみや辛さも隠すことが出来る。


 どうして何も気づけなかったんだろう。


 考えても考えても何ができるのか分からなかった。


 ただ背中をたたいてやることしか俺はできなかった。


 

 裕歌が落ち着いて会議に返した途端、俺の目にも涙があふれてきた。


 俺は人を幸せにする仕事をしているのに、こんなに身近にいる人ひとり幸せにすることが出来なかった。


 部屋の中には外で降っている雨の音が響いていた。



 しばらくたって、裕歌の様子を見に行くことにした。


 ついでに、裕歌が置き忘れたくさんの言葉が紡がれたノートを届けに行こう。


 あんなことがあった後だけど、裕歌は元気にやっているのだろうか。


 しかし会議室のドアを開けても、そこに裕歌の姿は見えなかった。


 「陽子さん! 裕歌ちゃんどこ!?」


 「びっくりしたじゃないですか、社長。

 裕歌ちゃんなら社長のところに行ってから、まだ戻ってきてないですよ。」


 「そんなことない。30分前には返した。戻ってないはずがない。」


 気が付くと、会議室が静まり返っていて、俺の荒げた声だけが響いていた。


 「一体何があったんですか?社長。」


 俺は左手に持っていたノートをみんなに見せた。


 ページをめくるたびに、みんなの表情が険しくなるのが手に取るように分かった。