さてさて、モーツァルトのオペラ逍遥も、一応のところ、フィナーレを迎えてしまったけど、ここで、6大オペラ垂涎の名盤を聴いてみることにしよう!
仏ディアパゾン誌の自主製作ボックス!
モーツァルト:オペラ集 (14CD)
ディアパゾン誌の批評家たちが選定したモーツァルトのオペラ6作品の理想の録音。収録時間は約18時間12分! リマスタリングはイザベラ・デイヴィ(Les Studios de Circe)が担当。(東京エムプラス)
このボックスセットは、予約してから何度も発売延期が相次いで、やきもきさせられたけど、なんとか年内に間に合ったわ(ホッと胸を撫で下ろす)!
まずは、この作品から聴いてみよう!・・・
Disc1-2
モーツァルト:
● 歌劇『イドメネオ』 K.366 全曲 /// 143"20
セーナ・ユリナッチ(イリア)
レオポルド・シモノー(イダマンテ)
リチャード・ルイス(イドメネオ)
ルシラ・ウドヴィック(エレットラ)
ジェームズ・ミリガン(アルバーチェ)
ウィリアム・マクアルパイン(大司祭)
ハーヴェイ・アラン(神託の声)
グラインドボーン音楽祭管弦楽団&合唱団
ジョン・プリッチャード(指揮)
1956年7月,8月録音
ジョン・プリッチャード(1921-1989)
なお、プリッチャードは1983年にウィーンフィルを指揮して、パヴァロッティを筆頭に、ポップ、バルツァ、グルベローヴァ、ヌッチと凄すぎる豪華キャストが話題を呼んだ全曲盤も残している。
この録音での配役陣のカナメは、このソプラノ歌手だろうか!
セーナ・ユリナッチ(1921-2011)
指揮者プリッチャードと同年生まれで、録音時には35歳という若さでもあった!
まずは、序曲からして聴き応えあるなあ・・・
ちょっと鼻音がかった(風邪でもあるまい)リチャード・ルイス演じるクレタの王イドメネオは、柔和なイメージで悩める王の心情をうまく表現していて格別!
どの歌い手もオケとの相性が良くって、いい歌唱を披露してくれている。
モーツァルトがマンハイムのオーケストラのために書いた、革新的とも評価される本格的なオペラ・セリアは、オペラ・セリアという枠組みを超えた音楽劇となっていて、この1作品だけでも傑作に値するわ!
大規模な合唱の活躍も特筆ものだ・・・
モーツァルト生誕200周年を記念して、HMVによって主要なオペラ作品の録音が企画された一環・一連の演奏・録音である。
すでに半世紀以上も前の演奏・録音が、今なお屈指のものである、ということに納得するとともに心を打たれずにはおれない(^^)
この演奏は、これまで知らなかったので、このセットに収録されたことに拍手したい!
ともあれ、素晴らしい演奏の録音である。
<モーツァルトのオペラも聴いてみよう!> ・・・ 39 (「イドメネオ」 2 )