家計と時間を「仕訳け」してみたとします。
「収入」は、給料とか、こども手当。
で、「支出」はというと。
例えば、現金で宝石を買ったとします。
買った瞬間は、例えば100万円の指輪と100万円の現金は「同じ価値」なので、現金を宝石という「資産」に交換しただけで、目減りはしていません。
・・・と簿記の話から始めると長いので、省略して。
では、「職場の後輩と飲みにいった飲み代」はどう「仕訳け」たらいいでしょう?
「ゴハンを食べて、飲み代に消えてしまった」のなら、お金と時間は「消費」「浪費」「娯楽費」と言えるかも。
でも、「明日への仕事の活力のために、息抜きできたし、楽しかった」と思えたら、日常生活のための「維持費」と言えなくもありません。
「後輩とコミュニケーションを図れたし、信頼関係も築けたし、飲みに行って良かった」だったら、「投資」と言えます。
もう1つ、今後の仕事のために資格講座や語学留学、講習会などへの参加は「投資」です。
投資したお金と時間は将来、自分の社会人としての価値を高める「資産」として働いてくれるので、「良いお金の使い方」と思って良いと思います。
前述のように、自分の会社だけでなく、他企業、他業種の人と食事に行くことも、場合によっては「投資」と考えていいと思います。
何が言いたいかというと、「何のためにそのお金を使ったのか意識すると、見えてくるものがある」という事です。
例えばうちは、最近洗濯機を買い替えましたが、結構お高めのを、無理して買いました。
共働きなので、(主に妻の)家事がラクになるなら、その「浮いた体力・気力・労働力」は、すぐに買った洗濯機の金額のモトを取れると判断したからです。
あーそんな考え方してると人生つまんないだろうな、と思われるかもしれませんが。
意外と人間、「毎日そういう習慣になっているから」「あるのが当然だから」という、漫然とした理由でお金を使ってることが多くないですか?
というのも、「収入が増えるにしたがって、交際費なども増えて、結局生活がラクになったという実感がない」という記事をどこかで読んだことがあるからです。
だから、定期的に家計は見直したほうが良いですね。
というのも、我が家では数年前、徹底的に2年間、家計簿をつけたことがあるんですよ。
で、年の初めの通帳残高と、次の年の初めの通帳残高との差を調べる。ということをしてみたんですね。
結果、車の維持費、通信費、保険料などなど、1年単位で出てきます。
食費も、医療費も服や靴の代金も。
しかも、月に何回ぐらい外食に行って、そのうちこの店には何日に1回ぐらい行ってるな、とか、そんな行動パターンまでわかりました。
これによって、「最低限、生きていくために必要なお金」が明らかになりました。
ということは、「最低限必要な収入」も出てくるわけですね。
定年時にいくら貯金が必要か、ということも見えてきます。
この2年間の記録のベースがあるので、「今年は光熱費がちょっと多いな」とか、「こどもを成人させるまでに、毎年いくら貯めないといけないぞ」とか、そういう計算ができるようになりました。
今後、収入は減ることはあっても、増えることはないですね。残念ながら。
だからその中で、どこに集中して「投資するか」を意識することは、とても大事だと思います。
あと、それぞれの「浪費」額を客観的に見ることができる。
たとえばゲームセンターでちょっと遊んで500円ほど使ってしまったけど、500円あったら家族全員の夕食代ぐらいになってしまうなぁ とか 缶コーヒー1本の代金でサンマ1匹買えるなぁ、とか、そういうことに気づけたりするんです。
で、いっちばん最初に挙げたお金の使い方に戻りますが。
「〇円をつかって、〇円分の価値を手に入れる」ことは、投資や物々交換と言えるかもしれません。
あるいは、資格勉強に〇円と〇時間を費やした、としても、それが今後の仕事の役に立つなら、「費用対効果」はぐんと高いと言えます。
専門学校や大学だと、「4年間の学業に400万かかった」として、その後のこどもが就職して給料を得るまで、「投資」としての価値は見えてきません。
逆に、例えば「1日、競馬やパチンコで遊んで1万円負けた」は妥当か?というようなことも、考えることができるわけです。
1万円だったら1日のデート分として、十分価値があるかも。でも2万円以上は使いすぎだな、とか。
そうやって、「娯楽」「浪費」にかけすぎだったら、見直してみる、というのは家計の見直しにとってかなり有効だと思います。
あ、時間のことは書けませんでした。
時間も同じです。その時間が「自分自身のリフレッシュ(明日への活力、健康維持」のために使えた」のか、「ただの浪費」だったのか、「将来のための投資」なのか。ということを意識して使うことが大事だと思います。
ただ、お金と時間で違うことがひとつ。
時間(歳)は取り返せません。
お金を自分の才能や技術に投資するなら、若い時のほうが、「費用対効果」がバツグンに高い、ということです。
ですから、10代、20代は貯金も大事ですが、それ以上にキャリアアップのための投資を惜しんではいけないと思います。
私はもう手遅れですが。