保健室に用事があり部屋に入っていくと
3年生男子生徒が横になっていた
熱があり、インフルエンザの疑いがあるからと
学校を早退するために保健室で母親の迎えを
待っているという
数分後、母親が迎えに来た
母親は息子のそばに寄って行くこともなく
「大丈夫?」などの声掛けもなく
保健室の先生の話しを
目を合わせることもなくただ聴いている
そして、生徒が帰る準備をする様子を
保健室の入り口でただ黙って見ている
そして、準備が終わった生徒が母親のそばに行くと
母親はすぐに背中を向け昇降口へと歩き始めた
私はその光景をみて、この親子関係に
何が起きているんだろう?と思いながら
生徒の背中に向かって
「頑張れ~!!」と念を送った
そして、保健の先生から話しを聞くと
その生徒は
「親から一度も褒められたことがない」と
だから
「試験もどうでもいい」
「どうせ頑張っても何にもなんないから」
と、言っていたと・・・
子どもは、親に褒められたいから頑張る
親に認めてもらいたいから頑張る
認められることで自分の存在価値を得られるから
でも、どんなに頑張っても
褒められない、認めてももらえない
そうなると
自分ってなんなんだろう
何のために生きているんだろう
こんな風に思ってしまう
子どもは親から
褒められた、認められた、愛された
それらの喜びや、嬉しさが
生きる力になる
この生徒のこれからの人生
彼のことを認めてくれる人との出会いが
たくさんあるといいな
そこから生きる力を得て欲しいなと思った