水芦光子著「おんいのち」を聴いた | おひろのブログ・libe

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思い付くままに…

第二次世界大戦!!! 金沢の大店の染色屋は長男、次男が既に戦死。三男が入隊三日前に失踪する。かねてよりの客である踊りの師匠は彼等の母親が重篤になり三男が失踪前に自分に打ち明けに来て飛騨の山奥の村に逃れる事を聞いたと真実を伝えた。瞬時に母親は、誰にも言わずに家にも来るな、と態度が一変し間もなく他界する。その家には手伝いの17歳の娘が一人残され… 時折そこを訪れる踊りの師匠。師匠が年上だが大きく離れてはいず、細かく記すと、これから聴きたい.読みたい方にがっかりさせるから、あまり記せないが、失踪したはずの男を巡る二人の女の、心の内を明かさないで視線や細かなやりとりでの鬩ぎ合いが緊張しながらも女の心の動きをよく表現している。驚く後半の成り行きはかなり激しく、驚きもある。聴いて良かったとおもう。