母が一冊の本を送ってきてくれました。
それは、母が30年以上も前に買った詩画集。
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四季抄 風の旅
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あまりの感動に心が震えました。
著者の星野富弘さんは、1970年に群馬県高崎市立倉賀野中学校に体育教師として着任したものの、2ヵ月後に体操部の指導中、宙返りの模範演技で失敗により頸髄損傷の重傷を負い、肩から下の機能が麻痺してしまいました。
9年間におよぶ入院生活の間に、口にくわえた筆で水彩画、ペン画を描き始めたのです。
首から下が動かないため、口筆で描いた絵と詩。
私の感動している様子を見て、息子も読みたいと言いました。
本屋さんで漢字にフリガナをふってある本を見つけたので、それを購入しました。
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かぎりなくやさしい花々 (偕成社文庫)
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「怪我をして、まったく動けなくなり、気管切開をして、口もきけなくなったとき、そういう日が幾日も幾日も続いたとき、私は自分の弱さというものを、しみじみと知らされました。
私は体力に自信があったため、いつのまにか、身体を動かすことによって何でもできると錯覚していたようでした。
自由にしゃべれたため、言葉で自分の心をごまかし、いつの間にかそれが本当の自分だと勘違いしていたようでした。」
私たちは色んなものに自分のアイデンティティを置き、それが自分の価値だと勘違いしてしまっています。
それは人によって違います。
仕事であったり、何かを成し遂げたことであったり、友達が多いことであったり、苦労していることであったり・・・
苦労していることが自分の価値だなんておかしく思えるかもしれませんが、苦労していることで、「自分はここにいてもいいんだ」と存在していることの許可を感じている人はたくさんいます。
それらを自分自身の価値と思い込んでしまっていて、それを失わないように細心の注意を払って生きているのです。
本当は<そのまんまの自分>ではダメだと思っているから、色んなもので防御しているわけです。
それが悪いとは言いませんが、それでは鎧で身を固めまくっている状態なので、本当の呼吸ができません。
本来のあなたの波動が出ません。
だから苦しくなってくるのですね。
星野さんは「これが自分だ」と疑いもしなかったものをすべてを剥ぎ取られ、もがき苦しみながらも、素の自分と向き合い、絶対的な安住の地を見つけたのかもしれません。
何かをしても、何もしなくても、あなたの価値に変わりがないということに、人はいつかかならず気付いていくはずです。
「私が元気だったころ、身体の不自由な人を見れば、可哀想だとか、気味が悪いとさえ思ったことが、随分ありました。
しかし、自分が車椅子にのるようになって、はじめて分かったことなのですが、身体の不自由な自分を、不幸だとも、いやだとも思わないのです。
怪我をして一、二年は、身体のことで悩んだり、苦しんだりしました。
でも受けた傷は、いつまでも開きっぱなしではなかったのです。傷をなおすために、そこには新しい力が自然と与えられ、傷跡は残りますが。そこには前よりも強いものがもりあがって、おおってくれます。
身体は傷を受け確かに不自由ですが、心はいつまでも不自由ではないのです。
不自由と不幸は、結び付きやすい性質をもっていますが、まったく別のものだったのです。
不自由な人を見て、すぐに不幸と決めつけてしまったのは、私の心の貧しさでした。」
私たちはすぐに事実と解釈を混同してしまいます。
(事実)怪我をして身体が動かなくなった
(解釈)不幸だ、可哀想だ、もう終わりだ
この解釈の部分が心を暗くするものならば、それがあなたのエネルギーブロックです。
エックハルト・トールはペインボディと表現しています。
これらは一瞬のうちにあなたの心を自動操縦します。
本来のあなたは眠ったまま、この思いがすべてを支配するのです。(目覚めてください)
これらの正体は過去や過去生の痛みの記憶です。
これを癒していかないと、ずっと独自の解釈で思い込んだまま、どんどん宇宙の調和のリズムと離れていきます。
星野さんのご著書はたくさん出ています。
そのどれもがすごい版数で、どれだけ多くの人が感銘を受け、勇気をもらい、美しい涙で心を洗われたのかが分かります。
なんとこの本、息子のクラスの本棚にも置いてあったそうです。
息子は友達にも薦めてあげたと言っていました。
みなさんにもお薦めします
小学生以上のお子さんにも是非!!
ところで私は去年の3月からレースドール教室に通っています。
レースドールとは、18世紀のドイツで花開いた西洋磁器発展の最中、 一部の王侯貴族のためだけに生み出された技術を用いたフィギュリン(陶磁器置人形)の一種です。
作業工程でレースは使われますが、焼成することで繊維は焼け落ち、最後の作品に繊維は残りません。
見た目には柔らかい布製の衣装をまとった人形ですが、ボディーはもちろんのこと、衣装を含め、 繊細なレース状のすべてが磁器であり焼き物です。
その教室の作品展が来る12月1日~12月6日まで表参道にて開催されます。
こちらは2体目です。
そして初めて参加する今回の作品展には3体目を出展します。
詳細はこちら。
私は最終日の12月6日(水)に会場にいる予定です。
最終日のみ16時までとなっています。
私の作品は「辻井佳子」で出展されていますので、私がいない日は作品だけでもご覧くだされば嬉しいです
表参道の路面店ですので、イルミネーションも綺麗ですよ