東京45年【88-3】宇奈月温泉、100% | 東京45年

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東京45年【88-3】宇奈月温泉

 

 

 

1986年 正月

 

 

『浅いんだなぁ。浅い所と深い所がズレてるんだわ』

 

 

『そうなんだよね。X軸とY軸は合ってて、Z軸がズレているんだ。そこがズレるとXYもズレるんだ』

 

 

『なに?いきなり幾何学?』

 

 

『心の一致がジグソーパズルだとして、

 

2ピースだけのジグソーパズルだとして、

 

それはXYが合えば完成する。

 

だけどそこにZ軸もあったんだ。

 

台座の何処に置くかによってZ軸がズレるんだ。

 

つまり、二人がいる場所も大事って事。

 

例えば、二人の相性がピッタリ合ってても、

 

生活する場所が遠距離だとダメでしょう?

 

一緒に住んでいてもどっちかの会社まで遠いと片方だけに負担が掛かる。

 

だから心を立体として捉えなきゃいけなかったんだ。

 

勝手に合ってると思っていた』

 

 

『そこまで理屈で考えないでよ!!!

 

私が計算されてるみたいでいやだわ。

 

山屋で理系って考え方が変わっているわ。

 

山屋で文系なら一致している感じだけどね。

 

それともあなたが変っているのかな?』

 

 

『でも、それは玲がいるからそう考えているんだ。

 

玲がいなかったったら、そんな事考える必要がない。

 

俺には、玲を理解する為に必要って事だよ』

 

 

『そんなところも、Z軸が不一致する原因じゃない?』

 

 

『そうか。それも言えるね。

 

玲は頭いいなぁ。

 

「馬鹿な考え休むに似たり」って事?』

 

 

『司も素直だわ。

 

素直なのに複雑に考えているのよ』

 

 

『それって馬鹿は馬鹿のままが良いって言ってる?』

 

 

『そうとも言えるわね。。。。あははは』

 

 

『ちぇ、どうせ俺は馬鹿ですよ』

 

 

『でも、好きよ。バカ男だけど大好きよ』

 

 

『喜ぶべき?悲しむべき?』

 

 

『そのままで良いって事なの。そのままで大好きよ』

 

 

『じゃあ、話題を変えて、聞きたかった事なんだけど、俺とのSEXは何が良いの?』

 

 

『それはね、体だけの気持ち良さじゃないって事かな?』

 

 

『うん、それは分かる。ガーンって来て、ジワーって来る』

 

 

『ジワーね。言いたい事は伝わるわ』

 

 

『まあ、良いって事だよ』

 

 

『私はね。普段は優しくて気を使ってくれているのに、

 

SEXになると、司の激しい感情を感じるの。熱いの』

 

 

『そうなんだ。それが良いの?』

 

 

『そう。体が気持ち良いだけじゃなくて、

 

心も気持ち良いの。

 

最中は体だけの気持ち良さかな、

 

終わってからジワジワと心の満足感が来るの。

 

体はジンジンして、心がジワジワって感じなの。

 

司はどうなの?

 

どんな感じ?』

 

 

『俺は。。。玲が感じてくるとゾクゾクってなって、

 

ビンビン、グワングワン、ガンガン、ゾクッ、ドバッ、ファーって感じかな』

 

 

『擬音だらけね。

 

途中のゾクゾクとゾクの違いは何?』

 

 

『ゾクゾクは逝きそうになる前に体がいろいろ感じて、

 

ヤマトの波動砲で言うとエネルギー充填100%って感じかな。

 

で、ゾクってなるのはエネルギー充填120%波動砲発射!って言う時』

 

 

『もっと、ちゃんと説明してよ!』

 

 

『だから玲の声と体の動きを見てたら凄く興奮してきて、

 

玲が感じてるって、気持ち良くって、俺の女だって感じる。

 

それが重なるとゾクゾクしてくる感じ、

 

そこまで行くともう発射寸前、

 

後戻りは出来ない。

 

で、決定打がゾクってなって爆発する感じ』

 

 

『じゃあ、私の声が聞こえなかったら?

 

目隠ししたら?それはどうなるの?』

 

 

『それは感じないかな?

 

逝けるとは思うけど、快感は半減するよ。

 

身体の満足感だけって感じかな』

 

 

『そうなんだ。じゃあ、視覚と聴覚は重要って事?』

 

 

『そう、それと感触。

 

手で玲のスベスベの体を触っても気持ち良い。

 

柔らかい毛布を触ってる感じ。

 

それが玲じゃなきゃいけないんだ!』

 

 

『まあ、毛布はそのうち聞くわ。とにかく、3つなんだ』

 

 

『だから玲の反応が重要なんだよ。それに全部覚えているから』

 

 

『全部って?』

 

 

『玲の声も体の動きとか、感触とか』

 

 

『覚えているの?』

 

 

『そうだよ。女はあまり覚えてないと思うけど、

 

男は、ほぼ全部覚えている。

 

覚えていないのは射精の瞬間の2秒くらいかな』

 

 

『へーそうなんだ。覚えているんだ』

 

 

『そう。だから記憶の中の声と映像と感触をおかずにしてオナニーが出来る』

 

 

『そうなの。女はそれは出来ないわね。

 

夢中になって真っ白になるから???

 

ただ、身体の感触だけは覚えているわ』

 

 

『ふーん、そうなんだ』

 

 

『でもそれって司が初めてなの。

 

だから不安になって、欲しくなって、

 

そんな繰り返しかな』

 

 

『そうか。じゃあ、俺との将来はどう想像してる?』

 

 

『そうね。子供2、3人、あなたは会社社長、私は料理家かな?

 

でも、それは、あなたが両親の前で言った事よ。

 

それって、ピッタリだと思ったわ。

 

司が私の考えを言語化してくれた感じだったわ』

 

 

『じゃあ、早く一人目作るか?』

 

 

『欲しいわ。あなたの子供が欲しいわ』

 

 

『玲が子供だけをかまって、俺は無視ってなったら、俺は嫌だからな』

 

 

『子供は、付録だもん。大丈夫よ。あなたが100%なのよ!!!前も言ったわ』

 

 

『子供は0って事?』

 

 

『違うわ。あなたを100%愛して。子供の分は、生まれてから100%作るの。とにかく、子供は付録なの』

 

 

『良いな!!!それ。それ良いよ。

 

玲が料理家って言うのも良いな。

 

飲食業界の味を作るっていうのもありだな。

 

隠し味専門家ってのもあるな』

 

 

『それ良いね!!!

 

隠し味専門家って良いね。あなたは?』

 

 

『なんとなくだけど、人の役に立つものを作る。

 

あとは地球への恩返しになる物かな』

 

 

 

 

 

 

『良いわね。ねぇ、混浴、出来ないかしら?』

 

 

『ああ、一緒に入りたいな。。。。。。聞いてみるよ』