前回は神経伝達物質のセロトニンを扱いましたが、今回は同じ神経伝達物質のドーパミン、その関係酵素であるCOMTとVDR TaqのうちVDRの方を取り扱います。

ドーパミンは「やる気ホルモン」とか「快感ホルモン」など言われます。ドーパミンが不足するとパーキンソン病、過剰では統合失調症を発病するリスクが上がるようです。

 

VDR Taqはドーパミン合成、COMTはドーパミン分解に関与します。

 

VDRはビタミンÐレセプター(受容体)のことです。これまで紹介してきた酵素と違って、メチレーション回路上でそのまま働く酵素ではないです。

 

またどちらの酵素もメチル基を使用します。VDR TaqとCOMTの変異により、メチル基をどれだけ体内に取り込んでよいかの目安になります(メチル基の許容)。この辺の話はCOMTの記事で紹介記事で取り扱う予定です

 

VDRの変異はダウンレギュレーションです。変異があるとドーパミン合成が低下します。低下を補うために、メチル基を沢山入れる必要があります。

 

メチレーション遺伝子検査ではVDR Fokという遺伝子も取り扱います。これも変異はダウンレギュレーションで、変異があると膵臓機能、糖に敏感、GABA産生低下、のような影響がありますが詳しくは分かりません←別記事にしました

 

ドーパミンの話に戻りますが、ドーパミンに影響する因子は以下のようなものがあります

・COMT

・VDR

・チロシナーゼ

・チロシンハイドロキシラーゼ

・リチウム

・グルタチオン

・SAH

・感染やストレス

・鉛、水銀、硫化水素、硫化物、硫黄薬剤

 

次回に続く