16日木曜日に、血液内科の病棟へ移動した。
その日の夕方面会に行ったとき、主治医から話が合った。
明日骨髄検査(骨髄穿刺)を行う事。
この検査は、私もしたことがあった。妻も医師の介助を行った経験がある。
それを知っている主治医は、簡潔に説明して終わりになった。
多発性骨髄腫についての説明もあった。
血液の癌です。
現在の医療技術では、治すことが出来ません。
(過去の実績の基づく予後は)半年~10年です。
とあっさりと説明された。
その後、治療について説明。
ステロイドと抗がん剤を組み合わせて行う事。
使用できる抗がん剤は、複数ある事など説明された。
非常にあっさりした説明であった。
長年告知を行ってきた医師ならではの、態度であったと思う。
妻と一緒に仕事をしていた研修医時代、多くの血液の癌の方々を診ていたが、
本人への告知はしなかった。時代の変化を感じた。
予後の説明で、最短半年と言われたが、
これには私も妻反応しなかった。
最長10年と聞いた時、私が先になる可能性もあると私は思った。
妻は、骨盤骨折で身動きできなない状態から、
車いすを利用できるようになり、活動の範囲を広げることを夢見たようである。
あと痛みのコントロールであるが、
動くと骨盤へ負担がかかりさらに骨盤骨折が悪化することを、妻が理解している。
だから痛みを取る事を、ある程度行っていくことなども説明された。
検査や着替えなど、体位を変えなければならない時に、即効性の麻薬を使用してくれることになった。
使われた麻薬は、オキノーム散2.5mgであった。
妻には、劇的に効果があった。
わずか2.5mgのオキノーム散で、激しい痛みは緩和された。
体動時の激痛が、著名に軽減されたのである。
一番強い時の痛みを10とすると、1~2くらいとスタッフに説明していたので、
痛みのコントロールは容易だと言う事が判り、私は安心した。
翌日骨髄検査が行われた。
この時もオキノーム散を頓服し、痛みはあまり感じなかったようである。
検査結果が出そろっていなかったが、土曜日(18日)には、多発性骨髄腫の治療が始まった。
デカドロン40mgの点滴であった。
標準的なステロイドであるプレドニン換算で、300~400mgと言う驚異的に多い投与量であった。
次の日でも、妻にはその影響が残っていた。
めちゃくちゃハイテンションになっていた。