ユーリとヒロがよく行く食料雑貨店<This or That> には一風変わった男・ケントがいる。彼は占星術の占いができるため、悩みを抱えた客たちが彼のもとに毎日のように訪れていた。 ある日のこと。<This or That>の帰りに、ユーリとヒロは若者の喧嘩に巻き込まれてしまう。とっさにヒロからカメラを奪い取って撮影し始めるユーリ。ヒロは危険を感じて撮影するユーリを止めようしたが、彼女はヒロが止めるのを聞かずに撮影を続けた。ユーリにとってはトラブルも恰好の映画のネタになるから だ。案の定、ユーリの行動に怒った若者たちはふたりに襲いかかった。そして――。 この日、ユーリはヒロを永遠に失った。
激しい後悔の念に苛まれたユーリは事件直後から< This or That>に通いつめ、ケントの占いに依存していく。あの事件が起きたのは、自分が撮影を続けたから、選択を誤ったからだと自分を責め、自分の意志で 物事の選択ができなくなったのだ。
ある日、<This or That>で、ユーリは自分自身に問いかける。 「If I……。もしも、あの時、もう一つの選択をしていたら……。それが、ifiの世界。もう一人の自分に会える世界。ユーリはその世界に行きたい?」 もしもあの時の選択を選び直せるのなら。ヒロに逢えるのなら。ユーリはケントの導きで異世界「ifi」へ堕ちていく――――。
広がっていたのは、占星術と彼女が撮った映画の世界が混ざり合った摩訶不思議な世界。『マスカレード』 『エステュディオ』『キャバレティスト』そして『オルフェ』。しかも、登場人物は、それぞれに事情を抱えた<This or That>の客たち。
「ifi」の世界で、ユーリは何を知り、何を思うのか。 そして、その先にあるものは……。 Aバージョンでは恋人を取り戻しにifiの世界へ飛び込んでいく! Bバージョンでは過去を変えるためにifiの世界に堕ちていき、驚愕の真実と向き合う! A or B? あなたはどちらの扉を開きますか? (公式HPより)