マサル(記)です。
喪失感。
水木しげる翁が亡くなられた。
当然みな知ってるだろうが、マンガ ゲゲゲの鬼太郎、悪魔くん、河童の三平の作者。
漫画家という側面だけでなく、日本の妖怪研究において非常に重要な人でした。
例えば、石燕、円了、柳田と並べても誰も文句言えないだろう。
水木翁の功績としては、やはり妖怪を世間にカジュアルに広めたことだろう。
しかもこれだけ多くの妖怪を、だ。
すごいことなんですよ、これだけの妖怪の情報を集め、それぞれにイメージを与えて、世間に根付かせたってことは。
ちょっと例えてみようか。
一反もめんって知ってるでしょ?
あの白くて長い木綿の布で目がついたやつで、空を飛ぶってやつ。
鬼太郎が乗ってたよね。
じゃあ、その一反もめんって、日本のどこで伝わった妖怪か知ってる?
鹿児島なんだけどさ(だから九州なまりなんだよ)
知らないでしょ?
河童とかのメジャーな妖怪ならまだしも、地方の一妖怪を日本全国の人が知ってるって普通ありえないわけね。
これは水木翁の功績だ。
鬼太郎に出てくる他の妖怪だって
・砂かけ婆(奈良、兵庫)
・塗壁(福岡)
・子泣き爺(徳島、といわれるけど徳島には伝承がない)
など、本来なら地方だけとかに伝わっていたマイナーな妖怪が、いつのまにかヒーローの扱いに。
それだけじゃない。
名前しか伝わっていない妖怪にも水木翁は姿も性格も与えたんですよ。
油すましっていう妖怪なんだけどね。
油すましは熊本のある地方に伝わる妖怪で、
「ばあさんが孫に
『ここには昔、油すましという妖怪が出たんだよ』
と歩きながら話すと
『今でもおるぞー!』
とその妖怪が現れた」
(かなりざっくり書いてみた)
ってだけしか伝わってないんだよね。
名前だけよ、名前だけ。
どーいう妖怪か、どんな形か、全く伝わってないんだよ油すまし。
水木翁はほぼ名前しか個性のない油すましに、形と性格を与えて、キャラクターとして確立。
こーいう妖怪がわんさかあるんだよ、ぬらりひょんとか。
確かに創作的なものも多く含んでるし、全てオリジナルじゃない。
でも、これだけ妖怪を世間に認知させた功績はとてもじゃないけど、一言で表すことができないくらい偉大な業績です。
すでに半分妖怪と化していた水木翁は、ついに本妖怪と化したのです。
悲しまずに喜んで送り出してあげたいです。
絶対、お墓参り行かなきゃね。