マサル(記)です。
今日もすべてがFになるを見ました。
前回の「冷たい密室と博士たち」に続く話は封印再度。
個人的には好きなトリックなんですがどうなんでしょうね、一般的には。
ま、そのあたりのネタバレはするつもりないのでスルー。
とはいえ、簡単なストーリーを書いておかないと説明不足なので少し。
50年前、仏師が倉の中で死んだ。
現場は密室で、出血死の原因であろう刃物は見つからず。
遺体のそばには家宝の天地の瓢と無我の匣。
結局、色々な謎を残したまま自殺として処理された。
時を経て現在。
仏師の息子もまた仏師となっていた。
しかし、再び件の倉で非業の死をとげる。
父と同じく凶器はなく、また2つの家宝がそばに。
っていう感じの話。
S&Mシリーズは理系ミステリって言われる森氏の人気作品なんだけど、このあらすじを読む限り毛色が随分と違うのが分かるだろう。
横溝的だ。
「横溝的」て何さ?という疑問があるだろうけど、一言で表す便利な言葉がある。
金田一もの。
どうだい、よく分かるだろう。
ちょっと乱暴すぎるかもしれないけど、ようはそういうことだ。
「横溝」っていうのは金田一耕助を書いた横溝正史のことを指してる。
角川と手を組んでおどろおどろしいスリラー的な映画として成功した。
原作のほうは映画ほどではないんだけど、、まぁまぁそーいう毛色のある作品が多い。
怪しげな歌や言い伝えとか、胡散臭い人とか、陰惨な伝説とか、親族の骨肉の争いとか。
ようは、土着的な日本の陰湿で閉ざされたコミュニティでふつふつと熟成された連続殺人が発生する土壌。
八つ墓村とか獄門島とかなんて典型例だ。
今回の封印再度もそれらのモチーフをあえて押さえてある感じ。
・旧家
・仏師
・倉
・密室
・家宝
・言い伝え
うん、大体押さえてある。
森氏がどこまで意識したか、というとこもあるけどね。
で、面白いなって思ったのが京極夏彦「鉄鼠の檻」っていう作品。
ちょうどこれが発売したときに鉄鼠の檻が出ちゃって、イメージがバッティングしちゃうんだけど、それは運命の悪戯的な感じがする。
ひょっとすると、このモチーフを編集者が意識して提示したのかもしれないなぁ。
どうなの宇田川さん?もう亡くなってるけど。