推理の演出 | マサルのブログ(記)

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基本的にはそこそこ長い文字列が必要だったり画像が必要だったり140文字程じゃぁ中々難しい話ですぜ旦那って場合ここに書こうと思ってるんだが、

マサル(記)です。


「すべてがFになる」のドラマを見てる。


このドラマは森博嗣氏原作のミステリィ。[1]

S&Mシリーズっていわれてるやつ。


シリーズは本来、「すべてがFになる」が最初にリリースされたんだけど、しょっぱなこの作品はちょっと勿体無いのかドラマでは「冷たい密室と博士たち」からスタート。


ちなみに、この「冷たい密室と博士たち」が森博嗣氏の本当の処女作なんで正しいといえば正しい。

夏休みに奥さん(イラストレータのささきすばる氏)に読ませるために夏休みに2週間で書いてみせたというシロモノ。

舞台が大学の研究施設っていうのも森氏自身が建築学科の助教授だったため。

デビュー作に身近なモチーフを使ってたわけだ。


これを書いた理由がちょっと森氏らしいというか、奥さんが読んでた別のミステリィより自分ならもっと面白いのが書けるっていうのを証明するため、だったはず。

単に負けず嫌いな理由だったんだけどね。

このエピソードを取材した新聞が「愛する妻のために書いた」的な美談にしようとしてたって森氏が苦笑いで色んなトコに書いてたなぁ。[2]


この作品以外に数作書いた後、ちょうどミステリィ雑誌のメフィストが原稿募集をしてたので「冷たい密室と博士たち」の原稿を送ったら編集部から「次にどんなの書くの?」って連絡が来て、孤島モノと答えたらそれがデビュー作&初回のメフィスト賞となったっていう、作品の為に賞が作られたという有名なエピソードがある。


この作品が本来の4作目、「すべてがFになる」。


故にこちらがデビュー作になってしまったので、それ以前に書いた作品を「すべてがFになる」にあわせて書き直したっていうのも有名なエピソード。


で、「冷たい密室と博士たち」の内容に話を戻すとだ。


僕が学生の頃に発表された作品なんで詳しい部分は忘れたんだけど、大まかなあらすじやトリックとか舞台とかは確かドラマも原作に沿ってた、と思う。

ドラマでは問題編と回答編っていう感じで一作品を複数回に分けて放送する形式。

今日やってたのは「冷たい密室と博士たち」の回答編。


初回の問題編でも森ミステリィファンが色々とつっこんでたんだけど、例えば

・犀川、国枝がメガネかけてない

・犀川のヒゲ

・萌絵がロングヘアでスカート(当初は共に避けてる)

・犀川がタバコ吸ってない(今回は吸ってた)

・犀川がコーヒー飲んでない(カップは使ってるよう)

・萌絵の車が右ハンドル(本来はアルファロメオ、またはポルシェ)

・そして、MacOS使ってない(これはでかい)

なんてのがあった。

まぁ、そのあたりは仕方ないか。

トーマと諏訪野もまだ出てきてないし。[3]


細かい話だけど、このあたりはかなり森氏のコダワリがあるとこなんだけどね。

作者はドラマの出来に興味ないんでしょう(にこにこ)

多分出来上がりの映像は観てませんね。


原作との違いは置いておいて、自分はいつもミステリィドラマで気になることがある。



推理している、という演出についてだ。



なんで、どのドラマも推理という行動を陳腐な演出にしてしまうんだろう。



確かにキーワードとかひらめきとか、そーいうものを映像化するって難しいと思う。

それにしたって


・目をつぶる

・変な仮想空間みたいなCG

・まわりにキーワードのキャプション

・稲妻みたいなビリビリが走る

・目をかっと見開く

・息が乱れる

・ブルブル震える


こんなんばっかだ。


しかも情けないことに、ドラマだけじゃなくって大ヒット作のダ・ヴィンチ・コードでも同じことをトム・ハンクスがやってた。

ハリウッドでもこれかよ、たはー。

相棒の杉下右京も目をつぶってプルプル震えるときがあるな。

まぁ、SPECみたいに超能力的な演出なら分かるんだけどねー。


もちょい、推理する人間のちょっとしたしぐさとかで演出できないモンですかね。

古畑任三郎の場合はそんな感じじゃなかったはずなんですけどね。

あれは犯人と話ながらなんでそーいう必要性はないのかな。


そーいう部分は2時間推理ドラマを見習って欲しいところ。

十津川警部とか浅見光彦とかは震えないよ。



[1] 森氏の場合、最後が「y」とか「er」になるケースでは「ー」をつけない。

  例えば、ミステリーはミステリィ、イラストレーターではイラストレータになる。

[2] こーいう恣意的なことをするので森氏は新聞もテレビも見ない。

[3] トーマとは萌絵の愛犬のシェットランド・シープドッグ。シェルティは森氏が好きな犬種。

  諏訪野は萌絵の執事。萌絵は単なる「親族が偉いさんな女の子」でなくて名家のセレブお嬢なのだ。

[4] という表現をよく森氏は書いてた。