もう数年前になりますが、
まだパリにいた頃、
親が旅行でパリに遊びに来て
一緒にドイツなどを巡った記事を
数本書いて投稿したところ
「面白い」と結構反響を頂いて
(特に父親の話)
今でも結構読まれている
当ブログの人気記事の一つになっているのですが、
そんな両親が最近ふたりとも
別々の病気にかかっていて
大変な毎日を送っています。
----------------------------
父はアルツハイマー(認知症)、
母はパーキンソン病を発症。
実は二人がそれらを発症したのは
上の記事の頃から。
2018年の記事なので、
約6年前にはすでに発症していました。
上の記事の中で、
父親はとにかく物忘れが酷くて大変、
と書いているのですが、
今思えば、その頃から
もう結構進行していたのかもしれません。
(父の場合、昔から
自分のこと以外全く興味がない人間なので、
基本人様の話などは一切覚えておらず
その頃から物忘れが酷かったのは
アルツハイマーが原因なのか分かりませんでした、、、)
----------------------------
母はパーキンソン病なのですが
この病院の厄介なことは、
進行がかなりゆっくりなこと。
それの何が厄介かと言うと、
本人は自分が病気であることを
自覚しにくいということです。
パーキンソン病は
体が徐々に動かなくなっていく病気で
何が起こるかと言うと
思うように足が出なくなるので
とにかく転ぶ。
さらに、転んだ時に手を付けないので
顔からもろに転ぶ事になります。
母の場合、最初は自転車の転倒から始まり
(→大怪我。自転車に乗るのをやめる)
建物の階段から転げ落ちる
(→救急車出動の大怪我)
家の中で頻繁に転倒
顔や体中、傷とアザだらけになり
それはもう大変なわけです。
こんなに体を怪我すると
それによって更に弱っていく、、、
転倒するようになって
母は一気に弱っていきました。
母が弱っていく姿を見るのは
本当に悲しいことです。
母はわたしの娘がとにかく可愛いようで、
以前建物の階段から転げ落ちた時
大怪我をして、顔も包帯巻にして
ほとんど動けなかったのですが、
そんな時、うちの奥さんが
「●●(娘の名前)に会ったら
本当に喜ぶと思う」
と、母に娘を会わせることを提案してくれて
サプライズで連れて行ったら
娘を拝みながら
「●●ちゃん、来てくれてありがとう」と
涙を流していたのを思い出します。
またパーキンソン病は
認知症も誘発するので
母の記憶も徐々に失われていっており
このままいくと
娘のことも、
私のことも分からなくなるのは必至。
まだ母が娘を認識できるうちに
たくさん会わせてあげたい、
そう思っています。
----------------------------
一方、父のアルツハイマー病は
もう結構進んでいて、
いつかは私のことが分からなくなるだろうなー
とは思っていたのですが、
先日、病院に連れて行った帰り
病気の待合室や車の中で
「最近仕事はどうなんだ」
「あれ、お前、子どもはいるんだっけ?」
と何度も聞いてきて散々話した後、
一緒にランチを食べていた時
「僕のこと分かる?」と聞くと
父「いやー、それが
どなたか分からないんだよね」
とのこと、、、
アルツハイマー病を患う人の
認知機能は白黒ハッキリしているわけではなく
記憶の深いところでは
目に見えているものが
‘’知っているものか、知らないものか‘’
認識はあるけど、
それが何だかハッキリとしない、
そんな感じのようで、
私のことはまだ記憶の底で認識はするけど
「これは私の息子だ」というように
認識することはできなくなる事がある様子。
分かってはいるのですが、
父に「どなたですか?」と言われると
さすがに悲しくなります。
親に見られないよう
横を向いて涙を拭きました。
----------------------------
このように、
両親の病気について書きましたが
わたしは月一回病院に連れて行ったり
娘を月一回会わせるために
ご飯を食べることぐらいしか
できていないのですが、
そんな両親と同居していて、
毎日仕事をしながら、
子育てしながら両親の世話もしている姉には
本当に頭が上がりません。
父や母がこんなにも早く
私たちを認識できなくなっていくとは
全く想像できなかったのですが、
完全に認識できなくなる日が
そう遠くないことは
間違いないことです。
まだ認識できるうちに
できるだけたくさん会いに行って、
話をしようと思ってます。