遂に私のことが分からなくなった親、、、涙 | 西方見聞録(旧パリレポート)

西方見聞録(旧パリレポート)

2015〜2020年パリ、2020年4月に本帰国しました。帰国後も”これは!”と思うものを探し、レポートしています!!

もう数年前になりますが、

まだパリにいた頃、


親が旅行でパリに遊びに来て

一緒にドイツなどを巡った記事を

数本書いて投稿したところ


「面白い」と結構反響を頂いて

(特に父親の話)

今でも結構読まれている

当ブログの人気記事の一つになっているのですが、


毎回大変な父との旅行


そんな両親が最近ふたりとも

別々の病気にかかっていて

大変な毎日を送っています。


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父はアルツハイマー(認知症)、

母はパーキンソン病を発症。


実は二人がそれらを発症したのは

上の記事の頃から。

2018年の記事なので、

約6年前にはすでに発症していました。


上の記事の中で、

父親はとにかく物忘れが酷くて大変、

と書いているのですが、


今思えば、その頃から

もう結構進行していたのかもしれません。


(父の場合、昔から

自分のこと以外全く興味がない人間なので、

基本人様の話などは一切覚えておらず


その頃から物忘れが酷かったのは

アルツハイマーが原因なのか分かりませんでした、、、)


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母はパーキンソン病なのですが

この病院の厄介なことは、

進行がかなりゆっくりなこと。


それの何が厄介かと言うと、

本人は自分が病気であることを

自覚しにくいということです。


パーキンソン病は

体が徐々に動かなくなっていく病気で

何が起こるかと言うと

思うように足が出なくなるので

とにかく転ぶ。


さらに、転んだ時に手を付けないので

顔からもろに転ぶ事になります。


母の場合、最初は自転車の転倒から始まり

(→大怪我。自転車に乗るのをやめる)

建物の階段から転げ落ちる

(→救急車出動の大怪我)

家の中で頻繁に転倒


顔や体中、傷とアザだらけになり

それはもう大変なわけです。


こんなに体を怪我すると

それによって更に弱っていく、、、


転倒するようになって

母は一気に弱っていきました。


母が弱っていく姿を見るのは

本当に悲しいことです。


母はわたしの娘がとにかく可愛いようで、

以前建物の階段から転げ落ちた時

大怪我をして、顔も包帯巻にして

ほとんど動けなかったのですが、


そんな時、うちの奥さんが

「●●(娘の名前)に会ったら

本当に喜ぶと思う」

と、母に娘を会わせることを提案してくれて

サプライズで連れて行ったら


娘を拝みながら

「●●ちゃん、来てくれてありがとう」と

涙を流していたのを思い出します。


またパーキンソン病は

認知症も誘発するので

母の記憶も徐々に失われていっており

このままいくと

娘のことも、

私のことも分からなくなるのは必至。


まだ母が娘を認識できるうちに

たくさん会わせてあげたい、

そう思っています。


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一方、父のアルツハイマー病は

もう結構進んでいて、

いつかは私のことが分からなくなるだろうなー

とは思っていたのですが、


先日、病院に連れて行った帰り

病気の待合室や車の中で

「最近仕事はどうなんだ」

「あれ、お前、子どもはいるんだっけ?」

と何度も聞いてきて散々話した後、


一緒にランチを食べていた時

「僕のこと分かる?」と聞くと


父「いやー、それが

どなたか分からないんだよね」

とのこと、、、


アルツハイマー病を患う人の

認知機能は白黒ハッキリしているわけではなく


記憶の深いところでは

目に見えているものが

‘’知っているものか、知らないものか‘’

認識はあるけど、

それが何だかハッキリとしない、


そんな感じのようで、

私のことはまだ記憶の底で認識はするけど

「これは私の息子だ」というように

認識することはできなくなる事がある様子。


分かってはいるのですが、

父に「どなたですか?」と言われると

さすがに悲しくなります。


親に見られないよう

横を向いて涙を拭きました。


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このように、

両親の病気について書きましたが

わたしは月一回病院に連れて行ったり


娘を月一回会わせるために

ご飯を食べることぐらいしか

できていないのですが、


そんな両親と同居していて、

毎日仕事をしながら、

子育てしながら両親の世話もしている姉には

本当に頭が上がりません。


父や母がこんなにも早く

私たちを認識できなくなっていくとは

全く想像できなかったのですが、


完全に認識できなくなる日が

そう遠くないことは

間違いないことです。


まだ認識できるうちに

できるだけたくさん会いに行って、

話をしようと思ってます。