パリの美しい建物はお面のよう? | 西方見聞録(旧パリレポート)

西方見聞録(旧パリレポート)

2015〜2020年パリ、2020年4月に本帰国しました。帰国後も”これは!”と思うものを探し、レポートしています!!

パリの街並みは、
本当にため息が出るほど美しい
のですが、

それは1800年代の後期に
当時のパリ地域のトップだった
オスマンと言う人が
パリの大改造を行ったから。

それまでは、昔からの建物が
統一される事なく
ごちゃごちゃと建っていて

それはそれで趣があると思いますが
今日のように
・白亜で
・統一された美しいデザインで
・まっすぐ綺麗に
と言うわけではなかったわけです。

その辺のことが好きな方は、
以前のこちらに書きましたので
そちらをご覧ください。
(注意:パリマニア向けです)

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ところで、そのパリの
美しい建物は、
そのパリ改造以来ずっと

第一次、第二次世界大戦での
戦火も免れ
奇跡的に残されてきたわけですが、

流石に100年以上前の
建物に住み続けるのは厳しいので
実は外側だけ昔のままに残して

中はごっそり別の建物に
なってる、
なんてこともよくあります。

なので、パリの街を歩いていて
たまに見かけるのが
下のような建物。
ん? 普通のパリの美しい建物では??

しかし、横に回ってみると、、、
ん? なんか変じゃないですか?
あれ??  建物が、外側しかない!!

そうなのです。
このように、外側だけ
昔の建物を残してるので

たまにこのような
外側だけの表皮のように残っている
建物があるのです。

通りに面した部分だけ、
昔の建物を残す。
中は、今風にしたり
もっと安い構造で作り直したりします。

この外側(ファサード)は
定期的にクリーンナップしなければならず
(法律でそう決められてる)
その経費も結構高いので
維持するのも実は大変なようです。

また、このファサード掃除や修繕の際、
足場が組まれるのですが

この足場を使って、
窓が開けられがちな特に夏場、
泥棒が横行するのも
問題となっています。
このように足場が組まれ、これをよじ登って夜中に強盗が、人がいる中入ってくる

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ところで前出の
表面だけの建物、

上の階に行くほど
部屋が小さくなるのがお分かりかと
思います。
こんな感じです

いやー、一番上の階、
どんな構造になってるんでしょうね。

その下の階のメゾネットなのでしょうか?

通常、
オスマニアン建築(上のような建物)は
1階は商店、
3階が一番富裕層が住み

上に行くに従い
部屋が狭くなって
安くなっていき

一番上の階は
屋根が斜めになっていて
天井が低くて狭い、
そして階段も別の

いわゆる
低所得住居なのですが、
(最近は学生や若い人に人気)

これは、さすがに
階段は部屋の中にないと
無理ですよねー。

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このように、まるで
お面のようなパリの美しい建物たち。

美しい街並みを
ずっと残し続けるには
このような手段も必要なのですね。

では今日はこの辺りで!
それでは!