地鳴りとともに崩れる氷河! 大迫力!! | 西方見聞録(旧パリレポート)

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2015〜2020年パリ、2020年4月に本帰国しました。帰国後も”これは!”と思うものを探し、レポートしています!!

南米への旅、4日目。

昨日、1日かけて
KLMオランダ航空から
遅れて届いた荷物をピックアップ。

予定していた氷河の
クルーズツアーに参加できなかったので
本日そのツアーに行くことに。

本来、2日間、別のツアーに
参加する予定だったのに、

1日中KLMの荷物遅れに対応したので
一つしか行けず、、、

と言うわけで、
1日でメインどころの氷河を一気に回れる、
というクルーズツアーに参加しました。

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現在宿泊している
“エル・カラファテ”という街の近くには

南極、グリーンランドに次ぐ
氷河面積を誇る
”氷河国立公園”(ロス・グラシアレス 国立公園)
があり、

この国立公園内には
大きなものだけでも47の氷河があります。

その中でも、特に有名なのは

●ペリト・モレノ氷河
●スペガッツィーニ氷河
●ウプサラ氷河

という3つの氷河。

今回のツアーでは、クルーザーに乗って
3つのうち、上2つの氷河を
間近まで寄って見て回ります。

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朝一に街からバスで2時間半かけて
クルーザーが出港するポイントへ。

クルーザーは氷河が流れ込む湖を走り、
奥に進むにつれて
湖面に氷塊が見られるように。
大きな山のような氷塊です

透き通った美しいブルーが、とても神秘的

変な形をしたものも

クルーザーは2時間ほどかけて
135mの高さがある
「スペガッツィーニ氷河」に到着。
最も高い所で、135m!

氷河の近くには
氷河のかけらがたくさん浮いており、
船員がそのかけらをすくって
小さく砕いてくれて、
皆さん、その氷と記念撮影!
氷河の氷

氷河の氷は、非常に密度が
高いのが特徴。

ちょっと専門的な話になりますが、
氷河は
①雪が降り
②その雪の上に大量の雪が降り積もり
③雪は上に積もる雪の重さで押し潰され
④粒同士が連結して密度を増す

⑤新雪は空気を多く含むので
密度は100Kg/㎥

⑥1年を越した”しまり雪”になると
密度は500Kg/㎥ほどに

⑦さらに年月をかけて
上に雪が降り積もり、
融解、再凍結を繰り返すと、
気泡はもっともっと潰れて
密度910Kg/㎥の
氷河氷の結晶となる

⑧結晶の大きさは、
直径数ミリから再結晶して
直径数センチの単結晶になっていく

つまり、
氷河の氷は
氷の中に空気がほとんど入っておらず、
非常に水純度が高いのが特徴。

光が氷内の空気に反射しないので
透き通っており
とても美しい、
と言うわけです。

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「スペガッツィーニ氷河」をあとにし、

前回見た「ペリト・モレノ氷河」を
もう一度展望台から眺めます。

この日は天気が良く暖かかったので、
展望台の一番いいポジションで
氷河が崩壊するのをじっくり観察することに。
氷河が崩壊するのをじっくり待ちます

この先端部は1日に2mも前進するそうです(崩壊→前進→崩壊を繰り返す)

この氷河のトンネルは特に崩壊が激しい部分

クルーザーから見た氷河のトンネル

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10分も眺めていると
ピキピキ! と亀裂が走る音が響き、

20分に一度ぐらいは
大きな氷河の山が
地鳴りとともに崩れていきます。
地鳴りとともに崩れる氷河

動画に収めたので、ぜひご覧ください。
(下のアドレスをクリックすると見られます)

(見られない方は、こちらの画面をクリックすると見られます)

この崩落を動画に撮りたかったので、
撮れて大満足でした!😊😊

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以上で
パタゴニアの氷河巡りは終了。

明日からはエル・カラファテを発ち
南米大陸をさらに南下。

アルゼンチンからチリに入って
南米大陸の南端に近い
プエルト・ナタレスという街に向かい

トーレス・デル・パイネという
トレッキングの聖地を登ります。

では!

(最後に、ペリト・モレノ氷河の近くの氷河、ビエドマ・氷河が崩れる様子。2016年3月に撮影されたもの。1分25秒からが見ものです。ただただ圧巻です、、、)