天気:曇りのち雨
パリでは常に
様々な催し物が開催されていますが
先日まで
エッフェル塔の下の広場で
開催されていたのが
「アゼルバイジャン展」。
無料とのことなので
早速中に入ってみることに。
アゼルバイジャン、
よく知らなかった国名ですが、
今年、
モナコのように街中で走る
F1グランプリが開催され、
その模様が放送されていたので
気になって調べて知った国です。
F1をやるところは
経済が絶好調なところ。
その放送で映し出されていたのは、
とんでもない近代的な建物です。
以下は今回のイベント会場の
パネルを撮影したもの。
アゼルバイジャンがあるのは
トルコより東、
世界一大きな湖・カスピ海と
黒海の間に位置する小さな国。
もっと寄ると
そしてこのアゼルバイジャン、
カスピ海に突き出た先にある
"バクー"という首都が、
凄いことになっているのです。
以下は、これから建つ予定の
ホテルやタワー。
画像:www.peruarki.com
画像:www.skyscrapercity.com
なぜこの国が
そんなに経済発展しているのか。
それは石油などの
天然資源が豊富だから。
特にバクーには
「バクー油田」という
世界で最も古いと言われ、
中東の石油が発掘するまでは
世界一の産油量を誇った巨大な油田があります。
その油田開発を行って
莫大な財を築いたのが、
いま話題のノーベル賞の設立で知られる
アルフレッド・ノーベル、
とその兄たちです。
(ノーベル兄弟)
※アルフレッドは
ダイナマイト・爆薬・武器の開発・販売でも
莫大な富を築きました
※ノーベルが各国に売った膨大な武器のために
とてつもない数の人間が死にましたが、
それによって「死の商人」と言われたくないために
ノーベル賞という賞を作りました
彼らはさらに
ロスチャイルド家という
国に戦費や賠償金を貸し付けるほどの
資産家とタッグを組み販路を拡大。
それが後の
「ロイヤル・ダッチ・シェル」に
なっていきます。
「ロイヤル・ダッチ・シェル」とは
スーパーメジャーと言われる
世界的な石油開発企業で、
たとえば日本の「昭和シェル石油」は
「ロイヤル・ダッチ・シェル」の
傘下になります。
と、話が難しくなりましたが、
その後アゼルバイジャンはソ連の
構成国に成り下がったので、
バクーはソ連管轄のものとなり、
1991年のソ連崩壊とともに
アゼルバイジャンは独立。
独立後、カスピ海の
石油開発はさらに発展し、
2006年、この国で採れる
原油・天然ガスをロシアを通さずに
世界各地へ送れる
パイプラインが完成。
(ジョージア・トルコを通して地中海へ)
これによって
近年莫大な利益を得て、
急激な経済発展を遂げているのです。
いまや第二のドバイ、
と言われるほど。
※ただし近年の石油価格暴落で、アゼルバイジャンも
痛手を被っているようです
と、そんな話を聞いて
この「アゼルバイジャン展」へ
行ったので、
"さぞかしバブリーなのだろう"
と思っていたら、
とんでもなく素朴。。
旧市街の模型がありました
旧市街の写真。中世の面影を残しています
イベントでは、アゼルバイジャンの食べものなども販売
こちらはアゼルバイジャンのお菓子。食べてみましたが、パサパサでイマイチでした。。
このような伝統工芸品が展示されていたり、
絨毯の展示も。実はアゼルバイジャンの絨毯は、人類の無形文化遺産の代表リスト登録されたみたいです
ほかも、ブースはいろいろありましたが、
どれも中東色が結構あって
バブリーな様子は一切ありませんでした。
多分バブリーなのはほんの一部の人たち、
もしくは外国人資本家だけで、
ほとんどの現地の人は
慎ましく生きているのだろうなー、
そう感じさせる展示会なのでした。