🖼️ 憧れの 見返り美人 だったのに 🖼️ ~昔のお宝 今のお宝 お宝事情~
引っ越しの準備ができない、と嘆いていた神社のお兄さん、
なんとか引っ越しできました、と
様子を話してくれました。
大きなお宅らしく、
納戸、があって、そこには、
昔のお宝がいっぱい入っていたそうです。
昔のお宝が、今のお宝になるのかどうか、
そんな、お宝事情を話してくれました。
**********
おじいちゃんの時代からの、切手収集の趣味。
納戸には、その時代からの切手がたくさん残されていたそうです。
ところが、
今は額面通りの価格にもならないものもあるそうです。
神社のお兄さんも切手収集の趣味があり、
小学生のころには、高くて手が出なかった、見返り美人の一シートも、
古物商では、引き取ってくれないのだそうです。
市場にたくさん出回っていること、
コレクターが少なくなっていることが、その原因だそうです。
そして、文学や百科事典や評論家などの全集もの。
これは、どこでも引き取ってくれないそうで、
憧れだった××全集も、今では邪魔になっているだけ、なのだそうです。
一方で、おばあちゃんが、グラム数百円で買った金のネックレスや指輪、
もちろん貨幣価値も変わっていますが、
これは、しばらく持っていようかなぁ、金は値上がりしているし・・・、とのこと。
古い家具や道具も、
引っ越し先には、納戸のようなゆとりはなく、処分せざるを得ないようです。
**********
特定の何かを集めるコレクターの心理は、
維摩会 春秋館で学ぶ仏教の教えでは、
そのものへの執著(しゅうじゃく)心、になるのかもしれません。
とはいえ、
伝統的なものや芸術品には、大きな価値があります。
いわゆる価格、という価値以上のものがあります。
実家のものであれば、思い出というものも詰まっていることでしょう。
住宅事情から、いろいろと処分しなければならなくなった神社のお兄さんですが、
どこかで誰かに持っていてもらえるといいなぁ、と思うのです。
趣味の品は、好みが合う人に譲ったり、
昔ながらの家具や道具などは、思いのほか丈夫で長持ちして、
重宝することも多いように思うのでした。