おねえちゃん⇒おばちゃん⇒おばあちゃん ~呼び方を変える時~ | 今日の恵み  維摩会 春秋館の恵み

今日の恵み  維摩会 春秋館の恵み

         ~今・ここへ~

                                 

 

 

    桜 おねえちゃん⇒おばちゃん⇒おばあちゃん 桜                    ~呼び方を変える時~

 

 

職場の20代の男性が、

自分が若い頃は・・・、と言うのを聞いて、

私たち、おばちゃん、おばあちゃん?組は、思わず顔を見合わせました。

 

その雰囲気を察したのか、

いやぁ、もう、おっさんですよ、と笑っていました。

 

****************

 

学生のころ借りていたアパートには、

一画に美容室があって、子供さん二人の若いご夫婦がお店をやっていました。

毎日顔を合わせるうちに、親しくなりました。

子供さんは、赤ちゃんと三歳になったばかりの女の子です。

 

その三歳の女の子は、私を見つけると、

私の苗字を、〇〇さ~ん、と呼びながら、走ってきました。

美容室の常連さんたちにも、皆苗字で話しかけていました。

 

ある時、お母さんから、こんな話しをお聞きしました。

 

常連のお客さんは長い付き合いなので、

最初に、おにいちゃんやおねえちゃんと教えてしまうと、

年を取ってきたときに、そぐわなくなってしまいますよね。

とはいえ、おじちゃんおばちゃんに、いつ変えたらいいのか、微妙です。

だから、主人とも考えて、最初から名前で呼ぶように教えることにしたんですよ。

 

****************

 

年を重ねることは、

子供のころは成長と言いますが、いつからか老化になります。

どちらも同じことと、

維摩会 春秋館でお話をお聞きしていると思えるのですが、

言葉のもつ雰囲気が違うのは否めません。

おねえちゃんからおばちゃんへの変化は、どこか老化の感じが漂います。

 

****************

 

そのアパートに住んでいた時、赤ちゃんとも仲良くなりました。

会った時はまだしゃべれませんでしたが、

お母さんが言うには、

○○(私の苗字)さんは? と尋ねると、

上を指さすのだそうです。

私は美容室の上の階に部屋を借りていました。

私のことを、名前と一緒に理解し、覚えてくれたのでしょう。

 

三歳の女の子が、きちんと苗字で話しかけてくることに、

少し不思議な感じがしていましたが、

苗字を使って覚えてもらうのもいいなぁ、と思ったことを、

懐かしく思い出しました。