今日の晩ご飯は何にしますか? ~答えに困る問い~
帰宅途中に寄る鍼灸の先生は、
治療が終わった帰り際に、
今日の晩ご飯は何にしますか?
とよく聞いてきます。
献立を決めていることは、ほとんどなく、
なにか思い付きのメニューを言うにも、
正直、そこまで頭がまわっていなくて、
いつも、答えに困っています。
う~ん、帰りにスーパーによって決めます。
鍼灸の先生は、ニコニコ笑って、
気を付けて~、とお見送りです。
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パラパラとみていた職場の冊子のコラム欄のタイトル、
「今日の晩ご飯は何にしますか?」が目に留まりました。
あら、同じことを聞かれたわ、
と思いながら、読んでみました。
独り暮らしの男の方の、自炊の経験談でした。
最初は食事作りに気合いがはいっていたものの、
だんだんとお惣菜コーナーを頼るようになり、
とはいえ、健康もろもろ考えて、また自炊に挑戦。
結局、実際に作るよりも、献立を考えるほうが大変だったそうです。
きっと、どこのご家庭でもあるのだろうと思うのですが、
今晩何がいい? と母から晩ご飯の献立を、よく尋ねられていました。
何でもいい、というのが一番聞きたくない返事かもしれませんが、
だいたい、そう返事していたものです。
コラムにも、そんなことが書かれていました。
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自分ではなかなか決められないけれど、
決められたことは、きちんと守る。
日本人的なあり方のひとつのようです。
維摩会 春秋館でも、自分で決められない日本人のあり方をよくお聞きします。
決めるまでが大変というのは、どんなことでも言えそうです。
コラムを読んでいて、
何でもいい、と答えることは、
質問者に対しても失礼な答えのように思えてきました。
晩ご飯の献立を考えるのは、そんなに難しいことではないのですが、
面倒なものです。
この面倒さにどう向き合うか、
それが、自分で決める、とか、自分で考える、とかいうことなのかなぁ、などと思いました。