〜自分を幸せにしよう〜
小説風に人生相談 ４
「では、高橋さんへの毒出しを続けましょう。
怖いなんて思いたくない。
私は、クールなの。
怖がってる自分を思い出させるあんたなんて嫌い」
誘導された言葉は、嫌いで詰まった。
言いにくい。
御神はそこを見逃さない。
すばやく畳み掛けてくる。
「あんたなんて嫌い」
「あんたは言いにくいです」
「じゃ、高橋さんでいきましょう。
高橋嫌い」
「高橋ふざけんな」
「嫌い」は「ふざけんな」に変換されていきなり口からこぼれ出た。
今まで御神がゆっくり剥がしてきた心のブロックが、弾け飛んだ。
「お前、いい気になんなや！
お前の正義なんて、誰にも通用してねーよ！
どうでもいいことばっかり言ってきやがって！
ムカつくんだよ！
こっちが合わせてやる義理ないつーの！」
ぶつりと何かが良子の中でキレた。
「キライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライキライ」
体の奥から引っ張りだすように声を荒らげる。
「あームカつく！」
一気に叫んで息切れした。
大きく呼吸をすると涙があとからあとから出てきた。
「マジむかつくんですぅ」
良子の中には怒りがまだ奥底に眠っている気配がしたが、もう出すための心のスタミナがなかった。
御神は、良子にソファで横になるように促して、少し眠るようにと言って部屋を出た。
良子は小さい頃を思い出した。
こんな風に泣いたのはいつぶりだろう。
ティッシュは化粧をこそげ落としすぎて、泣き始めのように拭き取ってもマスカラがつくことはなかった。
鏡を見ることが怖い。今、すっぴんになっているに違いない。
美人の前でブサイクな自分を晒したのか、と思うと恐怖より前に意味不明な笑いがこみ上げてきた。
変なテンションだ。
酒に酔ったようだった。
きっと「キライ」に酔ったのだろう。
便意を感じてお手洗いに駆け込んだ。
体は正直だ。
「出していい」と許可したら全てが出す方向へとスイッチが入ったに違いない。
体のありとあらゆるところから何かが出ていこうとしているような感覚に襲われている。
良子は、鏡を見る。
いつもの吹き飛びそうな意思も存在感も弱い自分がくっきりはっきりとしている。
現世に焦点が合ったような。
なんだ、これ。
だ。
部屋に戻ってきた御神はニコニコしている。
こんなに醜く人を悪く言う良子を見て、御神は、まるで何か褒められるようなことをしたように笑いかける。
「いっぱい心のウンチ出ましたね。
座れますか？」
ソファから椅子へ移動した。
「どんな気持ちですか？」
「頭が回らなくて言葉にならないです」
「これは、ごみ捨て第一弾にすぎません。
最初は反動もあるから大げさになりますけど、ちょっとずつできるように覚えていきましょうね。
今日から数日の間スッキリした感じを体に刻んでください。
もしかすると高橋さんに会った瞬間に元に戻るかもしれません。
それでも、ゴミ捨てしたあとの気持ちよさを否定せず、しっかり感じてください。
ゴミが溜まってることに慣れすぎるとスッキリした気持ちをなかったことにしてしまいます。
見ようとしないんです。
スッキリしたーって、言ってあげてください。
よかったね、ってねぎらってあげてください。
そこが幸せのスタートです」
御神のところをどうやって出て、どうやって帰ってきたのかは分からない。
倒れるように眠って、目覚めるとおなかが減ってフラフラした。
変に早い時間に寝てしまったせいで、
明け方前に目覚めてしまった。
せっついてくる空腹に耐えながら、パンを焼く。
ちょうどご飯を食べ始めた頃にカーテンの隙間から朝日が入ってきた。
カーテンを開くと、ビルの隙間から光が刺す。
幸せになろう。
まだ、御神の言ってることの半分も理解できないけれど、そこに答えがあることだけは燦然と輝いてはっきりしている。
「訓練遠いなあ…」
と思わず言葉と涙が出てきた。
池田良子の新たな人生のはじまりだった。
終わり
毎日やる訓練方法を知りたい方はこちら↓
☆:;;::;;:*:;;::;;:☆:;;::;;:*:;;::;;:
あなたのブロックを破壊する言葉紡ぎます
☆:;;::;;:*:;;::;;:☆:;;::;;:*:;;::;;:
ゲスト新妻たっつんのブログ
小説 心カウンセラー御神玲香
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
あなたの人生にヒカリサス
活動はこちら↓
ライン＠だけで
受けられるサービスもやってます。
こちら登録してみてね
ネットじゃ言いにくいことを
中心に配信しています！
【会員募集】自分を試す勇気を訓練する場所作りました。
https://ameblo.jp/letstakeiteasy7/entry-12325120278.html
読者さん募集中～～
まいすけブログは、
リブログ大歓迎です！
