24人のビリーミリガン | ごっこ遊びdeキャラメイク☆ヒカリサス☆山本麻生(ヤマモトマイ)

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成長するまでに封印したキャラをやりたいことに合わせてごっこ遊びで開放するキャラメイキングのお手伝い
漫画好き


ビブリオバトルへ出す本を
探して、古本屋を散策していたら、
白い背表紙が目に入る。

「24人のビリーミリガン」
大学の図書館で、
むさぼるように読んだ。

多重人格のノンフィクション

今ではだいぶ知られるように
なってきたけれど、
他人格が出たときの記憶の喪失
監督する主人格が存在すること。
次々と明かされる
「多重人格」の日常が克明に
描かれている。


夕方から夜になる外を
感じながら、上下巻を読み切った。

狂う方法が知りたかった。

もう生活は安定し、
自分で生きる道も与えられたのに
心に残った大きな苦しみを
どう処理していいか分らなかった。

苦しさから逃れたくて本を読んだ。

救われたくて本を読んだ。

救われることがないなら、
せめて、楽になりたかった。

自分の人格が破綻し、
最低でも二つに分かれれば、
楽になれると思った。


1ページ1ページを
狂うためにめくったあの時間。

ビリー・ミリガンはとても
面白かったけれど、
私に当てはまるものは
ひとつもなかった。


この本を思い出すと
図書館の雰囲気が立ち上がる。


読み終えて閉じた本を
戻した棚を見る度に、
狂うことへの熱情を何度も
思い出した。


あれは、私にとって、
そういう本だった。


面白かったけれど、
お祭り雰囲気のビブリオバトルで
発表できるエピソードをもたない。

もったいないから、
ここでこっそり紹介しようと思う。