認知症が進むに従って、まず冗談が言えなくなり、
だんだんと笑わなくなった。
最近はなぜか少し気持ちが安定気味で、
嬉しければ笑顔を見せるようになり、
その笑顔が筆者の介護心を励起するため、
バアサン笑う→娘やる気出す→バアサンうれしいこと増加→
笑う→娘またやる気出る→バアサン笑う→(繰り返し)
みたいな感じでウマイこと操られているような気もしないでもないが、
数十年ぶりぐらいの円満状態が継続中だ。
本日は久方ぶりのバアサン美容院の日で、迎えに行って
着替えさせ、車に乗せて美容師エグチの店へ向かう。
余談として、筆者は美容師エグチがわりと好きなので、
一日仕事のバアサン美容院dayが、わりと楽しい。
ワンオペの店で常に貸切だから、バアサンの頭が整うまで筆者は
エグチと喋り続け、お茶まで飲んで帰るが、
なかなかかわいいオッサンだ。
2年ほど前まで筆者好みのイケメンだったが、メタボが躍進して
昔イケメンだった人になってしまったのが若干残念ではある。
さて、美容院に赴くバアサンの手提袋に入っているのは
ぬいぐるみ犬(大)および犬(小)である。
赤信号で停止中、ふと助手席を見たら、バアサンが大小の犬を
胸に抱っこしていた。
筆者はそういうのに弱く、この光景に内心萌え死にしそうになり、
犬2匹とバアサンの頭を順に撫でたら、
最後に撫でたバアサンが、
「にゃーにゃー」
と言った。
ーーレベルは高くないが冗談である。
!!!!!
耳を疑いたくなるほどびっくりした。
バアサンがふざけたのは何年ぶりか、手がかりすら思い付かない。
嬉しくもあったが、研究心も湧いたので、実験してみた。
実験テーマ:「顎を撫でたらゴロゴロ言うか。」
実験を開始する。
テスト1
なでなで
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待つも反応なし。
テスト2
なでなで
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・・・・・しーーーーーん。
・・・そうかあかんか。
と、なでなでの手をハンドルに戻し、
研究心を忘却する筆者であった。
だが、にゃーにゃーで感動させられた今日は、
間違いなく稀有な日である。