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翻訳者が書く英語・日本語ブログ English/Japanese Blog
ごくたまに英会話レッスン! With Free English Lessons (Rarely)
                    


夏前から始まった老母の新しい症状、


「フラフラする」


であるが、処方されている薬のうちの多くにフラフラ原因容疑が

あったため、一種類ずつ用量を減らしたり種類を変えたりして

夏中いろいろやってもらった結果、全ての薬がシロと出た。



それで、耳の病気を疑うことにした筆者は、

本日、老母を耳鼻科に連れて行ってきた。



機械を用いた聴力検査や、

「立って目を瞑ってコワいと思うか。」

「自分の鼻と医師のボールペンを交互にタッチできるか。」

などの一連の人力検査をパスして出された診断は;


耳に異常なし。


であった。



それは筆者だって耳に問題が見つかって欲しかったわけではないが、

そしたら、今度は脳ミソ科に行かなければならないので、

前途を思ってガッカリしてしまった。



しかし、耳鼻科に行って収穫もあった。

医師の診察は、耳垢除去フェーズによって開始されたのであるが、

医師のピンセットが老母の耳の穴を出たり入ったり出たり入ったり

アンタ何度往復したことか。

見ている筆者の下あごがだんだん落ちて、スッカリ開いた口がふさがらなくなるほど

そりゃあもう出るの出ないのって驚愕の耳垢埋蔵量なのであった。



看護師さんが両手に捧げ持つコットンの上に

どんどん耳垢が乗せられていくのだが、

一枚のコットンでは間に合わず、二枚目が動員され、

そこにも一枚目に劣らぬほどの量の耳垢が乗せられた。

これは片耳の時点で、である。



そして、片方の掃除が済むごとに、看護師さんが、

今どきの若いのに共通の、鼻から空気が抜けたような

フワフワした口調で:


 「こんな感じでえす。」


と言いながら、耳垢のせコットンを両手のひらに

載せて老母の眼前に披露してくれるのだ。



老母は何かを突然見せられてもゼンゼン反応しない人なので

「こんな感じでえす。」と言われても

無言どころか目も動かさないが、

看護師さんの背後から看護師さんの肩越しに


 「うッへえええーーー!!」


と騒いだのは筆者である。

もちろん、自然に出た感嘆詞ではあるが、当のバアサンが無反応である以上、

付き添った筆者がそのぐらい言ってあげないと看護師さんに悪いし、

医師のやる気もそがれるかもしれないから

騒いで良かったと思う。

ホントはできたら写真を撮りたかったが、言い出せなかった。

レストランでどんな食べ物が出てきてもほとんど写真を撮らない筆者が

バアサンの耳垢写真についてはウズウズするほど撮りたかったのだが、

やはり上品な行動とは言えまい。

それに、もしかして

「ブログに載せるつもりかな。」

とか思われたら筆者の尊厳が損なわれてしまう。



それにしても、

あんなに耳垢が排出されたらどんなにスカッとするだろう。

一回体験してみたくてしょうがない気分になった。



帰り道、老母に


「あんだけ耳クソ出たら気持ちいいでしょ!?」


と問うたが、はっきりした反応が得られなかったので、

さらに


「聞こえやすくなったんじゃない!?」


と押し付けがましく尋ねたら、しばし考えたのち、


「・・・・・・・・・うん!聞こえやすくなった!」


と言っていた。

どのぐらい明白にそう思えたのか知らないが、

あれだけの詰まりが取れたら、いくらなんでも

多少は聞こえやすくなるのが当たり前であるから、

まあホントにそう思ったのかもしれない。

ああ、一回体験してみたい。



それにしても、大人になりたて、みたいな若くて可愛らしい看護師が

客の耳からでてきた大量のアカを

「こんな感じでえす。」

って見せてくれる、というのは、何やらシュールな図であった。