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ごくたまに英会話レッスン! With Free English Lessons (Rarely)
                    


詳しく書くと特定されたら気の毒だから

詳しく書かないが、週末、とあるイベント会場に

遊びに行ったら、とあるブースに見慣れぬキノコが

売られていた。



あんまり興味がなかったから、キノコの隣の

とある柑橘系のものを買ったのだが、

お釣りをまっているうちに、売り主のオッチャンが

キノコ自慢を始めたと思ってほしい。


 このキノコは他ではなかなか売っていない珍しい珍しい

 キノコで、生やそうと思って生やせるものではなくて、

 いつどこにどれだけ生えるかわからないから

 次いつ売りに来れるかもゼンゼン分からないんや!!


とのことだ。



その幻のキノコは、傘の開いていない松茸に似ており、

美味しそうなことは美味しそうであった。

向こうでオバチャンが味見用に天ぷらをこしらえて

訪れる人々にふるまっている。

オッチャンの熱弁のせいで、ものすごくわずかにではあるが、

味見したいような気がしてきた、と思った頃には、ツレのS子が

とっくの昔に味見を終えて、口をモゴモゴさせながら

戻って来た。 ―いつの間に。すばやい女、S子。

S子に促進されて、筆者も味見だ。

一口大のその天ぷらを丸ごと口に入れたら、

ビックリするほど熱くて、しばらくは味がゼンゼン分からない始末であったが、

だんだんと分かったのは、まず衣が普通の天ぷらと違って

分厚くて味が付いていて、香ばしくておいしいことである。

そのあとやっと来たキノコは、いわばエリンギのような

淡泊な味で、衣の味と香りに全く負けて、はっきり言ってあんまり

味がしなかった。



そこへオッチャンがすかさず以下のような説明を追加した:


 このキノコは歯触りは松茸によく似てるから、

 このキノコでキノコご飯を炊くとき、 『永谷園の松茸のお吸い物』 を

 入れて炊いたら松茸ごはんにソックリになって最高にウマイんや!!!!



・・・何かおかしい、そう思って筆者はなんとなくS子の方へ目をやった。

そして見たのだ。

S子の頭上に小さなクエスチョンマークがぽこぽこと

何個か湧いて出るのを。

と同時にS子も、筆者の頭上にいくつかの小さなクエスチョンマークを

見出すのであった。



”この珍しい珍しい貴重なキノコに 『永谷園の松茸のお吸い物』 で

味付けしたら松茸になって美味しいですよ。”

という売り方は非常にフシギである。

そう、それはまるで:

「この珍しくて香りの少ないメロンにマスクメロン味の

シロップをかけたらマスクメロン味になるからこのメロンを買いなされ。」

とか

「この白いTシャツの上からふなっしーの着ぐるみによく似た着ぐるみを着ると

ふなっしーにソックリになるからこの白いTシャツを買うとオトクです。」

みたいなことではないのか。(二つ目はちょっと違うか・・・??アホやからよくわからん。)



なんだろうか、このスッキリしない気持ちは。

そう悩みながらその気の毒な珍しい幻のキノコの名前を

尋ねると、オッチャンの口から出てきた返事は:


「マッタケモドキ」


というのであった。



結局買わないで帰って来たが、

なんかもうとことん気の毒なキノコであった。



(でもオバチャンの衣はすんごく美味しかった!!)