「あたし・・・
 どうしたらいいの??」
海辺に止めた桂木の車の中
香澄は声を詰まらせて言った。。。
「すまん・・・申し訳ないが
 堕ろして・・・くれないか」
桂木は香澄の顔を見る事無く
頭を下げながら返した。。。
「イヤよ!!堕ろすなんて
 絶対にイヤ!!」
香澄が取り乱して運転席の桂木に
掴みかかった。。。
「何度も言うが離婚はできないんだ!!
 君には辛い思いをさせてしまうが・・・
 あ、いや、金はいくらでも払う!!
 だから・・・頼む!!」
「お金なんて・・・
 そんなの・・・」
香澄は力なくうなだれた。。。
「すまない・・・
 家族は裏切れないんだ。。。」
桂木は泣き崩れた香澄の膝の上に
スッと封筒を置いた。。。
「何コレ・・・」
「これで・・・堕ろしてもらえないか」
中には現金が数十万入れてあった。。。
「こんな物いらないって言ってるでしょ!!
「頼む!!香澄!!わかってくれ!!」
桂木は必死に香澄を宥める。。。
しばらく同じ様なやり取りが続き
2時間ほど経った頃・・・
「わかったわ・・・
 それがあなたの答えなのね??
 私より家族を取るの・・・
 散々家族の文句や愚痴言っときながら
 散々私の事好きって言っときながら
 ・・・最低ね」
「すまない・・・」
「わかったわ・・・
 あなたの言う通りにしてあげる。。。」
「そ、そうか!!わかってくれたか!!
 ホントに・・・申し訳ない!!」
とにかく頭を下げるしかない桂木を尻目に
香澄は助手席から飛び出すように外に出て
どこへともなく歩き出した。。。

つづく。。。
BMAのブログ
11月は通常の定休日以外に
休ませてもらうかもしれません。。。
通常の第2・第4火曜日と別に
22日・23日のいずれか・・・
22日が晴天ならば22日に休みで
23日は通常営業。。。
22日が雨なら23日が休み。。。
両方雨なら両方共通常営業。。。
わかりにくいですね・・・(^^;)
ま・・・
一番いいのは来られる前に一度お電話
いただければ・・・
あしからずご了承下さい。。。
「いいか、ヘマすんじゃね~ぞ!!」
「うるせ~な・・・
 昨日から何度も同じ事言うんじゃね~よ!!
 小姑かお前は!!」
翔也は神崎の執拗な念押しにうんざりした
ような表情で返事した。。。
神崎達の仕事を手伝う羽目になった翔也は
次の日の朝からさっそくコキ使われていた。。。
「これでよし!!これがカメラ、これがマイクで
 これがスイッチだ。。。使い方は昨日説明した
 通りだ。。。じゃ、行って来い!!」
神崎は翔也の制服にいくつかの道具を仕込んで
学校の近くまで送った。。。
「放課後は俺も合流する。。。
 そこで一旦交代だ。。。」
「この野郎ぉ・・・何が大ケガだよ・・・
 フツーに仕事出来んじゃねぇかよ。。。」
「何か言ったか!?」
「何でもねぇよ!!行きゃいいんだろ~が」
そう言って車を降りようとしたら
「あ、そう言えば・・・」
思い出したように翔也が言った。。。
「ん??何だ??気になることでもあんのか??」
神崎が聞き返すと
「お前・・・アッキーって呼ばれてんのか??」
「・・・わ、悪いか??」
「はは~ん・・・さてはお前等デキてんな??」
そう言って冷やかすように笑うと
「うるせぇ!!早く行け!!」
と、バツが悪そうにエンジンをかけた。。。
「ヘヘッ・・・じゃ、行って来るぜアッキー!!」
と言うと翔也は学校の中へ消えていった。。。
「さぁ~て・・・」
いつものように遅刻ギリギリで教室に入ると
香澄はまだ来てなかった。。。
生徒会の活動で普段は早い時間に来るのだが
授業が始まってもまだ来ない。。。
「あれ??今日は休みか??」
何となく肩透かし喰らったような感じだった。。。
が、しかし・・・
その日は桂木も休みを取っていた。。。

つづく。。。



千春は翔也の手をスリスリしながら
キャバ嬢も顔負けの甘え方で切り出した。。。
「実はね、二人の関係をもっと深く知る証拠として
 学校の中での様子とかも必要なのよ。。。
 でもさすがに私達が学校の中にまで入るワケ
 いかないじゃん??
 そこで!!芹沢香澄の同級生であるあなたに
 中での様子を調べてほしいってワケ~~ッ!!」
「んだとぉぉ!!??
 俺に女のケツ追っかけろってぇのかぁ!!??」
 んな事出来るワケねぇだろぉがぁ!!」
翔也はまた立ち上がると同時にヘタリ込んだ。。。
「そこを何とか!!ね??お願い!!」
「イテテ・・・イ、イヤにきまってんだろぉが!!」 
翔也が断ろうとすると
「絶対イヤ~??」
猫なで声で言う。。。
「ぜ~~~~ったいイヤじゃ!!」
翔也は断固として断ろうとする。。。
「ねぇ~・・・
 あたしのお願い聞いてくれないぃ??」
今度は上目遣いで攻める千春。。。
「やだつってんだろ!!
 同級生を売るようなマネできっか!!」
するとさっきまで甘い声を出していた千春が急に
「そう・・・じゃ、仕方ないわね。。。」
と、スッと立ち上がった。。。
余りの豹変振りに唖然とする翔也。。。
「こうなったらあなたに損害賠償を
 請求するしかないわ。。。」
千春は真剣な顔でこう言った。。。
「な・・・何だよ??
 その損害賠償って・・・??」
「あなたはアッキーにこんなケガさせて私達の
 業務を妨害したわ。。。
 業務を妨害した損害とアッキーの治療代。。。
 合計して300万ってトコかしら。。。
 キッチリ払ってもらうわよ!!」
「おいおい!!ちょ、ちょっと待てよ!!
 先に手ぇ出したのはコイツの方だぞ!!」
翔也は必死に抵抗するが・・・
「あなた達高校生にとってはただの
 ケンカかもしれない。。。
 でも大人の世界ではそうは行かないの。。。
 実社会では腕力が強ければいいってモンじゃ
 ないのよ。。。
 自分の行動に責任を取る必要があるの。。。
 それが損害賠償って形になるのよ。。。
 さぁ、どうやってカタつけるの!!??」
さっきまでの甘えた様子とまるで別人の様な
千春の姿にあまりのギャップで翔也は段々ワケが
わからなくなってきた。。。
「俺もこの状態だと思うように仕事できそうに
 ねぇからな。。。
 その分の慰謝料ってのも加算されんだぞ。。。」
神崎も神妙な面持ちで呟いた。。。
「ち、ちっくしょぉ~、お前等ぁ~!!
 こ、これって立派な脅迫だぞぉ!?
 それならこっちだって出るトコ出てやろうか!!」
と、喰らいつく。。。が、しかしいとも簡単に
切り替えされた。。。
「そぉ??それなら法廷で決着つけましょうか??
 もし裁判すると状況からしてあたな完全に
 負けるわよ??それでもやるの??」
「う・・・マ、マジか・・・??」
社会人としての経験では全く敵わない翔也は段々
二人の言う事がもっともらしく聞こえてきた。。。
「やるの!?やらないの!?どっち!!??」
その見事なまでの迫力に圧倒され・・・
「や・・・やりゃいいんだろぉが!!
 やりゃあよぉ!!」
仕方なく渋々了解すると
「え~!?ホント~!??
 やってくれるのぉ~??
 アッキー聞いたぁ??やってくれるって~♪♪」
また先程の小悪魔的な笑顔に戻って翔也に
抱きついた。。。
「なっ・・・!?き、きたねぇぞ!!お前等!!」
「男に二言はないよね??相沢君!!」
「イテテテ!!わかった!!わかったから
 離れろ!!いてぇっつ~の!!」
「じゃ、ヨロシク頼むぜ!!バイト君!!
 300万円分しっかり働いてもらうぜ!!」
神崎が笑いながら言った。。。
「お、お前等~~!!
 ひ、ひ、卑怯者~~~~っ!!!!」
翔也の悲痛な叫びが事務所の中に響き渡った。。。
  
つづく。。。
「そ~いや、何で俺ここにいるんだ??
 てか、ココドコだ??
 てか、お前等何者だ??
 てか、今何時何分だ??」
「うるせ~な、頭痛ぇんだから
 いっぺんに色々聞くなぁ!!」
神崎が頭を抱えながら言った。。。
よくよく考えると、何故自分がこの場所に
いるのか不思議に思った。。。
「だってこんな全身ケガだらけの人を
 放っておくワケにいかないでしょ。。。
 それにもしたしたらアッキーが傷害罪で
 捕まっちゃうかもしれないし。。。」
千春が二人を助けてくれたらしい。。。
「俺はほっとけつったのによ。。。」
神崎が気だるそうに言うと
「あなたは黙ってなさい!!
 それにね、あなたに頼みがあるの!!」
と言うと千春は何やら訳アリな様子で
翔也の隣に座った。。。
「あぁ??何だよ、頼みって・・・」
「実はね。。。」
千春は数枚の写真を翔也の前に並べた。。。
その写真は何と香澄と桂木の写真だった!!
「こ・・・これって・・・!?」
翔也が二人の顔を見上げた。。。
「そう、あなたの学校の教師と生徒・・・
 桂木大介と芹沢香澄。。。
 あなたももう知ってると思うけど
 今私達この二人を追ってるの。。。」
「お・・・追ってるって・・・??」
翔也が不思議そうに聞くと千春は全てを
話し出した。。。
「実はココはね・・・
 探偵事務所なの。。。
 で、私達はここの探偵ってワケ。。。」
「た、たたたた、探偵いいぃぃ!!??」
翔也は芸人顔負けのリアクションで驚いた。。。
「それでね、桂木の奥さんから{どうやら旦那が
 浮気してるらしい}って浮気調査依頼を受けて
 桂木を追ってたの。。。
 で、その桂木の浮気相手ってのが芹沢香澄
 だったってワケ。。。」
「ほぉ・・・なるほど・・・
 だからこないだホテル入るトコを
 写真撮ってたのか・・・」
「まぁ、そ~ゆ~こった!!」
「んで??俺に頼みって何だよ??」
肝心な事を二人に聞いた。。。
「それなんだけどぉ~・・・」
千春はまさに小悪魔のような笑顔で翔也に
話し出した。。。


つづく。。。