娯楽時代劇の金字塔をグランドシネマサンシャイン池袋のBESTIA enhancedで観ました。
ある浪人(三船敏郎)が縄張り争いをしている二大勢力がいる宿場町にふらりとやって来ます。町では、清兵衛(河津清三郎)のバカ息子への跡目謙譲に怒った一番の子分丑寅(山茶花究)が真っ向から対立。互いに用心棒や兇状持ちの悪党をかき集めて一触即発状態だという状況を飯屋の権爺(東野英治郎)に聞いた浪人は、この街でひと稼ぎしようと企みます。丑寅の雇った兇状持ち3人を叩き斬るデモンストレーションで清兵衛に腕を売り込むと、桑畑三十郎と名乗って用心棒の座をゲット。しかし、清兵衛夫人のおりん(山田五十鈴)が抗争後に殺してしまおうというヒソヒソ話を聞いた三十郎は、抗争直前にドタキャン。悪党同士で殺し合いをさせようとするも、八州廻りの役人が来たため、一時休戦となります。さらに、丑寅の弟で切れ者の卯之助(仲代達矢)が帰ってきて、両陣営はしばらく手打ちをすることに。
これでは飯のタネが失くなってしまう三十郎はいくつかの裏工作を仕掛けて、それぞれの対立を煽ります。その作戦は功を奏して、いよいよ決戦となった時、丑寅のバックについている徳右衛門(志村喬)が妾にしているぬい(司葉子)を旦那の元に返して逃亡させた三十郎の行動がバレてしまう事態が発生。丑寅一家に囚われた三十郎はリンチを受けます。その後、土蔵に放りこまれていた三十郎は、見張りのスキを突いて権爺の店になんとか脱走することに成功。丑寅が清兵衛サイドに猛攻撃を仕掛けているドサクサに紛れて、町外れの念仏堂に避難します。数日後、丑寅が敵を皆殺しにして勝利した頃、静養していた三十郎は体調が回復。三十郎に食事を運んでいたところを見つかった権爺が丑寅に捕まったことを聞くと、丑寅一家の待つ表通りに単身で向かっていって・・・というのが大まかなあらすじ。
劇場公開は1961年9月13日。同時上映は「社長道中記」。言わずとしれた時代劇の名作を初めて大画面で観ました。『午前十時の映画祭』の1本なのに、音響の良いシアターでの夜上映。町に悪党の関係者以外の住人がいる気配が全くなかったり、時代考証を無視した衣装など、表現主義とケレン味を優先したエンタメ全振りの娯楽活劇。どの画面を切ってもキマっている構図、三船のカッコ良さはもちろん、死ぬ間際まで狡猾な卯之助を演じる仲代達矢、丑寅一家の次男坊猪之吉を演じる加東大介のおバカっぷり、最後の対決からの「あばよ!」までをじっくりと堪能。劇中で三船が頬張る質素な食い物がとても美味しそうでした。他の出演者のアップはたいてい1箇所はあるのに、私の大好きな司葉子のアップが一度もないのが本作の個人的な欠点かも。あと、本作の頃の東野英治郎より年上になってる自分に唖然としました。




