名作ドラマの最終シーズンをDisney+で観ました。
原案・制作はクリストファー・ストーラー。予告編はコチラ。全8エピソード。
シェフを辞めることにしたカーミー(ジェレミー・アレン・ホワイト)。閉店の危機を迎えている「The Bear」の従業員でそのことを知っているのはシドニー(アヨ・エビデリ)、リッチー(エボン・モス=バクラック)、ナタリー(アビー・エリオット)のみ。その翌日、シカゴの天気は大嵐。交通は大渋滞で、予約アプリはダウン。それでもスタッフの給与捻出のために営業しないわけにはいきません。さらには、配管は故障。今日納品予定の和牛は届かず、食材は枯渇寸前。開業準備をしながら諸問題にあくせく対応していくメンバーたち。パティシエ担当のマーカス(ライオネル・ボイス)は黙々と働く男ですが、父を今日の客に招待しているため、店の機能不全状態が気が気でなりません。一方、出資者のジミーは他のビジネスが不調で破産手前になっていて、「The Bear」の成功に賭けざるを得ず、ブレーンのコンピューターと共に事態を好転させるための施策を従業員たちとは別行動で模索しています。
やがて、予約システムが復旧。ただ、重複予約で想定の来客以上の予約数になっていて、厨房の管理責任をカーミーから任されていたシドニーは、ホール責任者のリッチーに数組の予約客へのキャンセル通知を依頼。しかし、リッチーは食事を楽しみにしてる予約客を無下に断ることもできずに放置してしまいます。やがて、雨で到着が遅れた客が続々と訪れます。ミシュランガイドの検査官らしき予約もあるため、ミスは許されません。切り詰めた食材でのメニュー選定の決断や慌てているスタッフの動きを仕切る責任で、パニック障害が起きそうになるシドニー。ティナ(ライザ・コロン=ザヤス)やジェシカ(サラ・ラモス)といった頼れるスタッフ、ニール(マティ・マシソン)のような頼りないスタッフだけでなく、経理担当のナンシーや店と関係ないナンシーの夫も手伝いに駆り出されて、「The Bear」関係者が一丸となってサービスを提供しようとするも、難題が次々と押し寄せてきて・・・というのが大まかなあらすじ。
多くのトラブルが重なった最悪で最高の1日の悲喜こもごもにグッと焦点を当ててていて、登場人物のストレスそのものが主役だったこのドラマらしい構成。トラウマを抱える人たちの精神的葛藤が相変わらず全くイイ方向に向かわず、むしろ停滞してずっともがき続ける様子をイラつきながら楽しむことができました。映画なら中盤に差し掛かる1時間程度で主人公のネガティブ要素が改善に向けて軌道修正していかざるを得ない時間的制約がないのが長尺ドラマのメリットで、人間模様の細かい機微をじっくりと描いています。そのうえ、凝ったライティングによる映像表現やBGMの選曲クオリティも良作レベルの映画を軽く凌駕しているので、長期間付き合う価値のあるシリーズだったと改めて感じさせられました。レストランの評価や、恋の行方、主人公カーミーの進路などに一応の決着をつけてくれたことにも大満足でございました。




