タイ映画「一日だけの恋人」の中国版リメイクを観ました。
監督は周楠。予告編はコチラ。
おおよそのストーリーはオリジナルとほとんど同じ。IT部門に勤めるイケてないメガネ男子社員フェイ(リ・ホンチ)は、同じ会社のジャオ(アンジェラベイビー)に片思いをしています。でも、ジャオは会社のイケメン社長と不倫中で、少し優しく話しかけられた程度のフェイに敵う相手ではありません。クリスマスシーズン直前の社員旅行でフィンランドに行くことになって、フィンランドでオーロラを見るのが夢だったジャオは大喜び。社長とも異国の地でラブラブに過ごす予定でしたが、現地に社長の妻子もやって来たため、不倫旅行とはならず。社員たちが帰国の途に着いた後も居残ったジャオは傷心のまま、フィンランドの雪山で自殺を図ろうとします。そこに居合わせたのは、ジャオを心配して動向を監視するために滞在を延期していたフェイ。地元警察の捜索班を出動させてジャオを救出します。
病院で目覚めたジャオは記憶を失っていました。医者の診断によると1日だけ記憶喪失が続くとのこと。フェイはその間だけジャオの恋人になりすますことを思いつきます。そして、ジャオが不倫相手と過ごす予定だったデートコースを自分が実践することに。最初は疑っていたジャオもフェイの人柄に触れて、少しずつ親密になっていきます。トナカイのソリに一緒に乗ったり、サンタクロースの(恰好をした)おじさんに出会ったり、かまくらで出来た教会でプチ結婚式を挙げる二人。恋人だと信じ込んだジャオの部屋で二人きりになった夜、嘘を突き通すことができなくなったフェイは真実を告げます。当然のように激怒されて追い出されたフェイ。いったん仲直りをするも、朝を迎えた時にはジャオは前日の全ての記憶を失っていて・・・というのが大まかなあらすじ。
原題は「明天你是否依然爱我」。"明日になっても、私を愛してくれますか"という意味。オリジナルでは北海道だった旅行地がフィンランドになってます。来日することが珍しくない中国人にとってスペシャル感がないため、フィンランドに変更したのではと思われます。また、記憶が元に戻ってしまうまでのタイムリミットが画面上に表示される親切設計。そして、オリジナルではハッピーエンドとはならなかった切ないエンディングに、ちょっとだけ希望が持てそうなエピソードが加えられていました。アニメを施した映像処理等で洗練度はUPされてるものの、オリジナルの素朴さが薄れているかも。特に女優さんの親近感に差があって、人工的な顔立ちのアンジェラベイビーだと嘘臭くなってる感じ。札幌でロケされたインド版リメイクが日本でも来年公開されるようなので、その頃には少し話題になってるかと思います。
